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第261号☆5月2日 今週は、与野党のぎりぎりの攻防が…
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2008/5/2 第261号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
飛び石連休の狭間、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。国会議事堂の周りの新緑が、そぼ降る小雨で濡れています。今週の国会は、ガソリン税などの暫定税率の再議決を許すかどうか、与野党のぎりぎりの攻防がおこなわれました。
まず、今週28日(月曜)11時に、議院運営委員会の理事会が開かれました。その理事会で与党側は、ガソリン税の暫定税率など歳入関連法案を再議決するための衆院本会議を、4月30日午後1時から開いてもらいたいと提案しました。しかし野党側は、絶対反対だと主張し平行線。その結果、笹川尭議運委員長が職権で30日(水曜)に議院本会議を開くことを強引に決めたのです。自民・公明の与党は、「参議院に法案が回って60日経ったのに何もしないのが問題だ」などと、これを正当化しました。
これにたいして、民主党は、「昨日の山口2区の選挙結果から見ても民意は明らかだ。そのようなやり方に反対だ」と述べました。私も、「参議院で審議中の法案を、衆議院の側で一方的に“否決したものと見なす”というのは、参議院を無視することになる。暫定税率を復活させて10年間も道路にしか使えないようにするのは世論に逆らうものだ。そのようなやり方は、大きな混乱をもたらす」と主張しました。
休日(29日)を挟んで、30日(水曜)11時から委員運営委員会の理事会が開かれました。与党はあくまでも「参議院に回っている法案の“見なし否決”をおこない、そのうえで3分の2による再議決をおこないたい」と主張し、野党側は「絶対に認められない」と主張しました。
その話し合いをしている間、廊下から騒がしい声が聞こえてきました。民主党の若手議員が、理事会が開かれている議長応接室の前の廊下に、多数押しかけているようです。理事会では、民主党の理事が「これ以上、理事会にも委員会にも出席できない」と退席の意志を明らかにしました。私は、「このような与党の強引なやり方に反対だ。しかし、出席して堂々と反対の意思表示をする」と述べました。
理事会が休憩に入りましたので、私は日本共産党の国対に戻って状況を報告し、再び12時からの議院運営委員会に出席するため議長応接室に戻ろうとしました。ところが、その部屋の前には多数の民主党議員が押し寄せており、ドアを開けて中に入れないのです。中から鍵がかけられていたのです。「私は議運委員なのに、なんで入れないのか!」と言うと、民主党議員は「佐々木議員を入れろ」と叫びます。
私は、別の入り口に移動したり、中にいる与党議員に電話したり、すったもんだしているうちに12分ほど経過。ようやく中に入ることができました。入ってみると与党の議員が拍手するのです。私は腹が立って「何で入れなかったのか」と厳しく批判しました。与党は「開けると民主党の議員が一緒に入ってくるから」と。……まったく、子どもの鬼ごっこか、かくれんぼのようなものですね。
議院運営委員会では、私が野党ただひとりの出席となり、本会議の議題について採決がおこなわれました。与党は、いっせいに手を挙げます。私は、ただひとり「反対!」と叫びました。
その後、13時から本会議が始まる予定でした。しかし、4野党の幹事長・書記局長による議長申し入れなどで、再開が10分ほど遅れました。私たちは、本会議場で待っていたのですが、いつまでたっても議長が入ってこないのです。聞いてみると、民主党議員に阻止されて議長が本会議場に入ることができないというのです。20分たっても30分たっても入ってきません。ようやくいつもと違う入り口から入ってきたのは、約40分後でした。
議題は、まず、参議院に回っている地方税・国税法案(暫定税率)の「見なし否決」動議の討論と採決です。討論は、日本共産党の穀田恵二議員と自民党の議員だけ。この議題は、起立採決でおこなわれ与党多数で議決されました。その後、これを参議院に「通知」し、参議院から議案が「返付」されてきました。
それを受けて、第2回目の議院運営委員会理事会と委員会が開かれました。与党から自民党と公明党が出席し、野党からは日本共産党の私だけが出席しました。このころには、民主党の若手議員が「抗議行動」をやめていたため、廊下は静かになっていました。
この議運の委員会は、マスコミにも公開されました。参議院から返付されてきた法案について、本会議で再議決する動議、その法案を再議決することについての賛否が問われました。与党がいっせいに挙手をしたなかで、私だけが「ハンタ〜イ」と大きな声をあげました。
そして開かれた2回目の本会議は、地方税と国税それぞれについて、“暫定税率を続けるための法案の再議決を本会議でおこなうことについての動議”が出され、それについての討論と採決をおこない、そのうえで3分の2の多数で法案そのものを再議決するという手順でおこないました。こうして自民党と公明党は、ガソリン税などの暫定税率を強引に復活させ、今後10年間にわたってそれを維持することを強行したのです。
民主党、社民党、国民新党は、この本会議を欠席しました。日本共産党だけが、本会議に出席して、堂々と反対討論をおこない採決でも反対しました。私は、国税2法案再議決動議に対する反対討論をおこないました。──詳しくは、「奮戦記」をご覧ください。
今週は、この国会のひとつの大きな山でした。次に見える山は、今週に優るとも劣らぬものとなりそうです。道路特定財源化の法案が、衆議院で3分の2で再議決することが予想されるからです。いまのところ、13日に再議決を想定しているようです。
与党は、世論に逆らって、いつまでこのようなことを繰り返すのでしょうか。そんなことをやればやるほど、国民から見放されるでしょう。……これからも、気の休まることのない国会が続きそうです。
◇◆今週の「奮戦記」より◆◇
地方の医師会から後期高齢者医療制度に厳しい批判の声
(4月29日付「奮戦記」より)
後期高齢者医療制度がスタートして約1カ月が経過しました。この制度に対する国民の怒りは、いっそう広がっています。注目されるのは、75歳以上の高齢者が保険で受けられる医療の内容を抑制するために新設された「後期高齢者診療料」に反対する動きが全国20以上の府県医師会に広がっていることです(「毎日新聞」「しんぶん赤旗」など調査)。
75歳以上のすべての高齢者から保険料を取り立て、医療サービスを抑制する制度となっていることについて、「75歳以上の高齢者を差別する」(宮崎県医師会)などの理由で反対しています。同制度が始まった4月1日時点では、明確に反対していたのは茨城県医師会だけでした。しかし、いまでは、千葉県、京都府、大阪府、奈良県、岡山県、広島県、佐賀県、長崎県、宮崎県など、過半数近い都道府県医師会に反対が広がっています。
茨城県医師会(原中勝征会長)では「高齢者の医療を制限する萎縮医療だ」として、後期高齢者診療料にとどまらず、新制度自体の撤廃を求めています。岡山県医師会は16日の理事会で、「高齢者に負担を求める制度である」などの理由で反対を決議しました。宮崎県医師会もホームページで「医療費削減のみを目的とした弱者切り捨ての制度」だと厳しく批判しています。
──こうなったら、制度の中止・撤回しかありません。
≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【08.05.02】道路特定財源の復活ねらう特措法案の再議決は許さない
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080502-200000.html
【08.05.01】第79回愛知中央メーデーに参加しました
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080501-211305.html
【08.04.30】「見なし否決」にも「再議決」にも不同意の立場を表明
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080430-222258.html
【08.04.29】地方の医師会から後期高齢者医療制度に厳しい批判の声
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080429-232553.html
【08.04.28】こんな重要問題を議運委員長の「職権」で決めるとは!
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080428-004140.html
【08.04.27】ガソリン税「暫定税率」の再議決に道理はない
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080427-224345.html
【08.04.26】戦前・戦後の区別がない──陸上自衛隊久居駐屯地「創設100周年」!
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080426-212146.html
◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
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