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奮戦記

【08.04.30】「見なし否決」にも「再議決」にも不同意の立場を表明

   今日は、衆議院本会議がおこなわれ、自民党と公明党は、ガソリン税などの暫定税率を復活させ、今後10年間にわたって延長するための法案の再議決を3分の2の多数で強行しました。
 これには、一片の道理もありません。断固抗議するものです。
 私たちは、「見なし否決」にも「再議決」にも反対だという立場を、本会議に出席して壇上から堂々と表明しました。
 民主党と社民党は、本会議を欠席。国民新党は、「見なし否決」については本会議に出席して反対しましたが、その後退席しました。

 私の国税2法案再議決動議に対する反対討論は★別添の通りです。

日本共産党の国会議員団総会で、志位委員長と市田書記局長があいさつと報告をおこないました

 本会議が始まる前に開かれた国会議員団総会で、志位和夫委員長があいさつをし、この暴挙を糾弾しました。  

 市田書記局長は、野党書記局長・幹事長会談の内容を報告しました。  

国税2法案の本院議決案を直ちに再議決すべしとの動議に反対する討論

 日本共産党を代表し、国税2法案の再議決動議に反対する討論をおこないます。

 この4月から、これまでとはまったく違う状況が、わが国に生まれました。
 ひとつは、ガソリン税の暫定税率を定めた租税特別措置法の期限が3月末に切れたこと、ふたつは、それをもっぱら道路につぎ込むための道路財源特例法も期限切れとなったことであります。

 これによってガソリン税が値下がりし、本則にもとづく税収は何にでも使える一般財源となったのであります。世論調査をみても、国民の圧倒的多数が、この事態をもろ手をあげて歓迎しているのです。これで、良いではありませんか。

 それなのに、暫定税率を3分の2の多数で、強引に復活させることは、国民に対する真っ向からの挑戦であります。
 これは、「暫定税率の維持」というものではありません。本則で1リットル当たり24.3円のガソリン税を、48.6円に引き上げる大増税なのであります。

 いま、貧困と格差が広がり、高齢者をはじめ庶民の暮らしは、きわめて深刻です。所得が低迷し、医療費などの負担増と重税に苦しむ家計を、食料品をはじめとする生活必需品の相次ぐ値上げが襲っているからであります。さらに、福田内閣は、75歳以上に差別医療を押し付ける後期高齢者医療制度の実施で、高齢者を不安のどん底に突き落としました。
 そのうえ、せっかく下がっているガソリン税を、わざわざ増税して重大な打撃を与えようとしているのであります。

 政府・与党は、国民の声に真剣に耳を傾けるべきです。「朝日」「読売」「毎日」の最近の世論調査では、再議決による暫定税率の復活に反対の人が6割を超え、賛成の2割、3割を大きく上回っています。

 政府・与党は、道路特定財源の見直しには「ユーザー、納税者の理解を得なければならない」と繰り返し強調してきました。では、「ユーザー」の意見はどうでしょうか。
 個人ドライバーと家族など1700万人が加入しているJAF=日本自動車連盟は、2008年度の「税制改正に関する要望」で、こうのべています。「税収の全てを道路整備に充てないならば、暫定税率を廃止し、減税すべきです」。
 これが、ユーザーの意見であります。政府の再議決が、ユーザーの理解を得られるものでないことは、明らかではありませんか。

 福田首相は4月12日の「桜を見る会」のあいさつで、物価が上がるのは「しょうがない」とのべ、「耐えて工夫して切り抜けるのが大事だ」と説きました。あまりにも無責任な発言であり、多くの国民のひんしゅくをかっています。
 新聞(「朝日新聞」13日付)に、このような投書がのりました。「私は今まで一貫して選挙のたびに自民党に投票してきた保守派の人間である。……税金のむだ遣いの是正をきちんと説明しないまま暫定税率が衆議院で再可決され、もとの税率に戻ったならば、次回選挙から自民党支持はやめようと考えている」。与党は、この声にどう応えるのでしょうか。

 さらに重大なのは、ここで再議決しようとしている法案には、2018年3月31日まで暫定税率を続けることが盛り込まれていることであります。
 増税の「暫定」期間を、これまでの5年から一気に2倍の10年に引き延ばすというのは、あまりにも厚かましいと言わなければなりません。

 暫定税率は、高速道路を中心にした59兆円の道路中期計画の財源を何が何でも確保するために、道路特定財源の上乗せをはかるものです。
 福田総理は「今年中に見直す」と言い、自民・公明両党の1昨日の「合意文書」では、「来年度からの一般財源化」と言っています。それなのに、なぜ、これから先10年間も暫定税率を続ける法律を通してしまうのでしょうか。だれが見ても、まったく整合性がとれていないことは明らかではありませんか。

 そのうえ、消費税増税を含む税制改革と連動させるなど、言語道断であります。
 くらしを痛めつける再議決・大増税は、撤回するよう求め、国税2法案の本院議決案を直ちに再議決すべしとの動議に反対する討論を終わります。





 

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