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奮戦記

【08.04.26】戦前・戦後の区別がない──陸上自衛隊久居駐屯地「創設100周年」!

 驚くべきことに、日本の陸上自衛隊駐屯地のなかで、唯一「創設100周年」の記念行事がおこなわれるところがあります。陸上自衛隊久居駐屯地です。<写真は現地から送られてきたものです>

   陸上自衛隊が創設されたのが1954年ですから、100周年というのは旧帝国陸軍が久居に部隊を駐屯させてからの計算です。旧軍時代には、歩兵33連隊が駐屯していました。

 防衛省にも確かめましたが、陸上自衛隊の記念行事で『100周年』と銘打ったものは他にはないということです。
 これでは、戦前・戦後の区別がまったくつかないではありませんか。
 じっさい、陸上自衛隊久居駐屯地司令・第33普通科連隊長は、地元紙に「談話」を発表して、帝国陸軍時代の「軍人勅諭」を礼賛し、いまでもその一部を学ぶべきものとして紹介しています。

   連隊長は、「通算100年の輝かしい歴史」として「戦果」を紹介し「軍人勅諭は心のよりどころ」だと述べています。
 私は、昨日、防衛省にたいして以下の3点を質しました。
(1)防衛省・自衛隊は、久居駐屯地について、旧軍から通算して100周年という数え方をしているのか。
(2)「通算100年の輝かしい歴史」「戦果」「軍人勅諭は心のよりどころ」という 陸佐の「談話」については、防衛省も同じ考えと理解してよいか。
(3)そのような立場に立たないとすれば、このたびの行事には問題があるのではないか。見直すべきではないか。

   これにたいして防衛省の担当者(官房の広報)は、以下の見解を示しました。
(1)「100周年」とは、あくまでもその土地に100年前、駐屯地ができたことに発するもので、旧軍と自衛隊に連続性があるというものではない。
(2)陸佐の発言はあくまで個人のもので、防衛省の認識は同じではない。関知していない。
(3)記念事業については、いま変えることはできない。
 これは、開き直りともとれる回答です。

 計画では、今日15時から16時までのあいだ、約300人の自衛隊員が、迷彩服姿で、銃身1mほどの自動小銃を肩から斜めにかけて行進。音楽隊と指揮通信車が先導し、軽装甲機動車や全長約7mの大型大砲が続く、とされています。じつに、物騒なことです。  

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