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第420号☆4月16日 与野党のあいだで微妙な雰囲気が広がって
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2011/4/16 第420号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
桜が散りはじめました。……爽やかに春風が吹くと桜の花びらがヒラヒラと舞い、美しい桜吹雪となっています。皆さんのところは、いかがでしょう。
明日から、統一地方選挙の後半戦が始まります。私は、明日の朝から愛知県春日井市と犬山市、岐阜県岐阜市で日本共産党から市議会議員に立候補する方々を応援することにしています。
このところ国会議事堂のなかでは、与野党のあいだで微妙な雰囲気が広がっています。――野党の自民党が、東日本大震災の後、与党民主党にたいし被災者救援で「協力」しながら、他方で「対決」も演出するという複雑な対応をしているからです。
たとえば民主党が、同じ与党の国民新党を引きつけておくために、郵政問題特別委員会を新たに設置する方針を強行しました。これに対して自民党は、「絶対に認められない。政権の延命策にすぎな」と反発し、議院運営委員会の理事会を途中退席するという事態となりました。そのうえ、本会議もボイコットすると言い始めたのです。しかし、公明党は特別委員会の設置に「不本意ではあるが賛成」という態度を取り、日本共産党は「与野党合意ないのに強行することに反対」という立場を明らかにし、社民党は「賛成」を表明しました。同じ野党でも、バラバラの対応となりました。こうなると、自民党単独でボイコットすることもできず、議運の委員会と本会議で反対討論をすることになりました。
自民党の筆頭理事は、腹の虫が治まらないような感じで言いました。――「これまでは大震災があったので与党に協力してきたが、これからは、震災前の対応に戻る」と。
ところで政府は、東日本大震災の復興対策の財源を通常の国債とは別勘定で管理する震災復興国債の発行で調達する方向で検討に入ったと、ネットニュースなどで報道されています。しかし、国・地方の長期債務残高が2010年度末で869兆円に達しており、安易な国債増発は長期金利の急上昇など市場への悪影響が懸念されます。
また民主党は、「震災国債」を日本銀行に引き受けさせることを検討しているといいます。民主党の特別立法チームがまとめた「復旧復興対策基本法案」(素案)は、必要な財源を確保するために、「震災国債」について「日銀引受けも検討すること」と明記しました。これは、たいへん危険です。
財政法は、「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない」(第5条)と明記し、政府が日本銀行に国債を引き受けさせることを禁止しています。戦前、戦中に政府が日銀に国債を直接的に引き受けてもらい戦費を調達した歴史があるからです。その結果、当時のインフレ率が100倍以上になったという苦い経験があります。このような経緯を踏まえ、1947年に財政法が制定され、原則として国債の日銀引き受けを禁止するという規定が設けられたのです。この原則を崩すようなことがあってはなりません。
統一地方選挙の後、国会では、被災者救援と復旧・復興に関する補正予算案などが議論になります。
大震災から1ヶ月余、いまだに被害と犠牲者の全容さえつかめず、原発事故が追い打ちをかけ、被災者の生活支援は最大の緊急課題となっています。政府が設置した「復興構想会議」(五百旗頭真議長)は、14日に会合を開きましたが、そこで議長から発せられたのは、「震災復興税」「東北モデル」という言葉です。――そこには、生活・地域再建を土台とするという基本的な発想よりも、上から「復興構想」を押しつけようとする姿勢が透けて見えるような気がします。……被災された人々の意向を、どのように汲み取るか、これが、後半国会の最大の焦点となるでしょう。
◇◆今週の「奮戦記」より◆
財金委で質問――保険金不払いの「社内文書」を追及
(「奮戦記」4月12日付より)
財務金融委員会で、第一生命保険による保険金不払い問題について質問し、参考人として出席した第一生命の渡辺光一郎社長にたいし、同社が不払いを過小に見せるため金融庁に虚偽報告をし、さらに政界工作を指揮してきたと追及しました。
まず、同社が、保険金が支払われる可能性がある契約者に対して請求するようお知らせする「請求案内」を、1998年の決裁文書「103号回議書」で「廃止する」ことを決めていたと告発しました。この「回議書」では、ガン、脳卒中、心筋梗塞の「特定疾病」に関する「請求案内を今後廃止としたい」と明記してます。私は、「保険金を支払わなければならない契約者に対して、払わなくてもよいと会社が決めたことになる」不払い事件の原因となる重大な問題文書だと批判しました。第一生命の渡辺社長は、この文書の存在を認めながら「その後、改善している」と説明しました。
金融庁も問題を重視し、2008年3月に、これ以外に類似のものはないかと調査しましたが、第一生命は「ない」と報告していました。ところが、同社の「事案リスト」(同保険金企画課作成、08年2月18日)で、4件の「請求案内廃止」の事例があったのです。
私は、同社が金融庁に対して「他の分野ではない」(3月)と虚偽報告していたと指摘。「明白な虚偽報告だ」と批判しました。そのうえで、金融庁に08年の処分を見直し厳正に処分を行うよう求めました。自見庄三郎金融担当大臣は、「金融機関は国民の信頼が大事なので、公平、公正、厳正にそのことにしっかり答えていかねばならない」と答弁しました。
≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【11.04.16】「震災国債」の日銀引き受けは財政規律を失わせる
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110416-191021.html
【11.04.15】復興というなら生活・地域再建を土台に
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110415-080914.html
【11.04.14】震災復興支援――請願デモを激励しました
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110414-125603.html
【11.04.13】全商連が東日本大震災で中小企業対策を政府に要請
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110413-224435.html
【11.04.12】財金委で質問――保険金不払いの「社内文書」を追及
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110412-184837.html
【11.04.11】統一地方選挙・前半戦の結果について
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110411-220740.html
◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
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