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【14.06.27】リニア計画、全額JR負担といいながら543億円税金投入が明らかに
リニアは「全額JR負担」と言いながら、すでに543億円もの税金が投入されていたことが分かりました。
佐々木憲昭議員は、6月18日に提出した「リニア中央新幹線の事業計画に関する質問主意書」への答弁書を6月27日に受領しました。
答弁書によると、リニア中央新幹線には税金優遇と税金投入があるとの指摘に対し、超伝導磁気浮上式鉄道を鉄道システムとして実用化するための技術開発支援として「平成2年度以降の予算において、約543億円を計上している」との答弁がありました。
総事業費は「全額JR負担」と言いながら、実際にはすでに543億円もの税金が投入されていたことを政府として認めたことは重大です。
技術開発に使われた税金に加え、不動産取得税と登録免許税の減免措置、地方自治体のリニア専門部局の人件費、駅前の再開発にかかる自治体の負担など、リニア計画に税金投入が予定されています。
これに先立ち、リニア新幹線の岐阜新駅が建設される予定の中津川市坂本地域の「リニアを考える坂本住民の会(大山勝会長など6名)が、7月3日、JR東海が計画しているリニア中央新幹線と岐阜新駅及び県の濃飛横断自動車道について政府要請をおこない、佐々木議員も同席しました。
会は、JRが坂本地域に新駅設置を予定していることから、地元住民が「豊かな自然・生活環境を守りたい」と1月26日に発足したものです。
要請では、リニアがトンネルを出入りするときに起きる微気圧波の不安についてとりあげました。環境影響評価準備書では、出口から20メートルの地点でジェットエンジンの2倍の爆音となります。参加者は「こんな爆音とともに生活できない」「微気圧波の大きさをパスカルの単位を使われても住民にはわからない。わかりやすいデータを開示すべきだ」と訴えました。
政府側は「微気圧波が緩衝工で軽減されるといって、だから大丈夫というJRの説明は正しくない。住んでいる方とおりあうまで、JRが説明するように指導したい」と回答しました。
電磁波については、健康影響の因果関係が明確でないことから「新駅近くには小中学校や幼稚園があるのだから、予防原則で影響をなくすべきだし、それができないなら、学校の移転が必要だ」などと沿線住民の切実な声がだされました。
政府側は「電磁波への住民の不安や心配に対してしっかり説明するようJRを指導したい」などと回答しました。また、新駅周辺で高さ20〜35メートル、長さ1キロメートルにわたる壁ができ、日照や景観への不安も示され、政府に対応を迫りました。新駅に接続する濃飛横断自動車道路計画については、ハナノキやシデコブシといった絶滅危惧種の保全問題をあげ、ルートの根本的見直しを指導するよう求めました。
●金子輝慶さんからのコメント
微気圧波の不安や爆音ってものすごい不安ですし予測も検証も非常に難しいのではないかと感じます。私が活動し生活している地域の地下鉄千代田線の根津駅、千駄木駅は上下線が2階建て構造になっており、その影響で地下鉄の出入り口ではものすごい突風が開通以来問題になっています。
住民は30年近く前から改善要望を出し、ようやく緩衝口などが設置されていますが、解消には程遠い状況です。リニアは比較にならないほどのスピードですから気圧の変化=突風や音の影響の科学的把握、発生メカニズムの把握は困難さを増し、当然、不安の解消は追いやられることになります。私たちの町では「列車風」を公害と位置づけてこれからも解消をもとめてゆきます。
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