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第248号☆2月1日 今週の国会は、熱く激しい攻防が
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2008/2/1 第248号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
厳しい寒さが続いていますが、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
今週の国会は、月曜日から急にヒートアップし、熱く激しい攻防がくり広げられました。原因は、いわゆる「つなぎ法案」です。自民、公明両党は、ガソリンの暫定税率などの期限を2か月延長する法案=「つなぎ法案」を突然提出し、まともな審議なしで採決を強行しようとしたのです。だいたい、前提となる本予算の審議もまったくしておらず、そのために必要な税制の議論もしていないのにです。
29日(火)午後8時、補正予算案が衆院本会議で自民・公明の賛成多数で可決されました。そのとたん、午後8時58分に与党が「つなぎ法案」を提出しました。衆院議運委員会の笹川委員長は、私たち野党が厳しく抗議するなか、職権で「法案」を総務、財務金融両委に付託し、次の日の午後に本会議を開くことを与党単独で決定してしまったのです。……私たちには、法案さえ提示していません。にもかかわらず、こんなことを強行するなど言語道断です。これは、衆参両院での審議を無意味なものにし、事実上、国会の審議権を剥奪するものです。こんな議会制民主主義をじゅうりんするやり方はありません。
野党側がその横暴に抗議して、議運委理事会室から席を蹴って退席しようとしたとき、ドアが開きません。押し問答の末ようやく開けると、そこに民主党の“実力部隊”が大挙して押しかけていました。私は驚いて「何のために封鎖しているのか」と聞くと、「笹川委員長をここから出さず、別室で予定されている委員会を開かせないためだ」というのです。
私は「そんなことをして何の意味があるのか!」と言いました。後で聞くと、笹川委員長と与党議員はこっそり窓から外に出て、与党だけで委員会を開いたというのです。ほんとうに、与党も民主も勇ましいことを言いあっていますが、これではまるで、子どもの“かくれんぼ”や“鬼ごっこ”みたいなものですね。
30日(水)は、朝から“異様な雰囲気”に包まれていました。財務金融委員会の理事会室の前には、多くの民主党議員がパネル等を持ってつめかけ、騒然となりました。ここでも、民主党の議員が理事会室を封鎖したため、原田委員長が別ルートで傍聴席の柵を乗り越えて転げるように委員会室に入ってきました。そのため、委員会が1時間以上も後れて始まりました。
野党側は、「つなぎ法案」審議に入る前に、原田委員長の不信任決議の動議を提出しました。委員長への不信任決議案は、すべての議題に優先して処理するのが国会のルールです。ところが与党と委員長は、この動議をまったく無視して審議に入ったのです。その強引な議事の進め方に、野党は厳しく抗議し場内は騒然としました。
まず、自民党が質疑をおこない、続いて民主党の質疑時間になりました。民主党は「ルール無視を放置したままでは質問できない」と、質問をとりやめました。私は「質問のなかで抗議し、議事録にも残し国民に訴える。そうしなければ、国民には何をやっているのか分からない。私は質問する」と言って質問席に立ちました。――じつは委員会がはじまってから不信任動議への「賛成討論」や10分間の「法案への質問」をやることがわかり、その場であわてて準備したのですが……。
この「つなぎ法案」は、野党が抗議し騒然とするなか、結局、与党多数で強行採決されました。
その日の午後、衆議院の河野洋平議長と参議院の江田五月議長が、事態を収拾し国会を正常に戻すための“あっせん”に乗り出しました。与野党6党の幹事長・書記局長と国会内で会って、あっせん案を示しました。その結果、「総予算及び歳入法案の審査に当たっては、公聴会や参考人質疑を含む徹底した審議を行ったうえで、年度内に一定の結論を得るものとする」とされ、「つなぎ法案は取り下げる」ことで合意しました。
委員会で可決された法案が、本会議に上程される前に取り下げた事例は、衆議院ではこれが史上初めてです。
31日(木)、午前10時から財務金融委員会が開かれ、提案者が「つなぎ法案」を取り下げ、委員会としてそれを許可する議決をしました。委員会がはじまる直前に開かれた理事会では、与党も民主党もほっとした表情でした。――あの大騒ぎはいったい何だったのだろうと、思わざるを得ません。
今日は、衆議院側の国会は、シーンと静まりかえっています。しかし、参院予算委員会では、補正予算の審議が行われています。
一寸先はヤミとも言われるのが政治。ダマシあい、バカシあい、押しあいへしあい……いろいろあっても、結局は、世論と運動がすべてを決めるのです。――やはり、正々堂々とした論戦こそ基本です。そのことを肝に銘じ、これからの論戦でも力を尽くし、がんばっていきます。
◇◆今週の「奮戦記」より◆◇
財務金融委員会での質問で取り上げたこと
(1月31日付「奮戦記」)
私は、提案された「つなぎ法案」について、「扱い方も内容も、前代未聞のものだ」と批判しました。それは、「つなぎ法案」の本質が、十年間にわたって道路特定財源の確保を狙い、国民に増税を押し付けるものだからです。
私は、「経済情勢がどうあろうが、国民生活がどうあろうが、道路の計画は一度たりとも減ったことがない。社会保障のための財政措置はどんどん減ってきた。なぜ道路だけ増えるんだ」と強調しました。その理由は、道路整備のための財源が「特定財源という形で必ず入ってくる」からです。法案の提出者は「これまで道路の五カ年計画は規模が大きくなっている」と、計画が膨張してきた事実を認めざるをえませんでした。
私は「国民生活が混乱するというが、そんなことはない。(暫定税率が切れて)下がったものをまた上げようとするから混乱する」と、暫定税率維持を強行しようとする与党の姿勢を糾弾しました。国民の暮らしをないがしろにし、膨らんだ財源をすべて道路に投入するという仕組みを固定化し、「利権構造を温存するというやり方は認めるわけにはいかない」と指摘しました。
≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【08.02.01】中国製餃子薬物中毒事件の原因究明と検査体制見直しを
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080201-181806.html
【08.01.31】衆院財務金融委員会で「つなぎ法案」の撤回を議決
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080131-160000.html
【08.01.30】両院議長あっせんで与党が「つなぎ法案」取り下げ
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080130-222632.html
【08.01.29】国会の審議権を踏みにじる与党の暴走は許せない!
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080129-234950.html
【08.01.28】国会の審議権を否定する「暫定税率延長法案」のごり押し
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080128-214041.html
【08.01.27】岐阜県大垣市の「新春のつどい」でお話をしました
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080127-190020.html
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