国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【08.05.23】金商法改正は一般人を金融被害に巻き込む 反対討論
2008年5月23日、政府提出の金融商品取引法(金商法)改定案が、衆院財務金融委員会で、自民、公明、民主などの賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。質疑は、4月25日、5月8日参考人質疑、5月13日に行われました。
この改正案は、インサイダー取引への課徴金水準の引き上げなど「市場ルール」を構築するとしています。
しかしその一方で、(1)専門知識を持ったプロ投資者に限定した取引市場の創設、(2)ETF(上場投資信託)など金融商品の多様化、(3)証券会社・銀行・保険会社間の役職の兼職規制の撤廃など、政府のいう「貯蓄から投資へ」の流れに沿って規制緩和をすすめるものとなっています。
採決に先立って、佐々木憲昭議員は、日本共産党を代表して反対討論に立ちました。反対した理由は、次の3点です。
- 新設される「プロ向け市場」と一般投資家との遮断が不十分なため、プロ向けのリスク商品取引に巻き込まれる懸念がある。
- 商品先物価格に連動するETFを解禁することで、新たな金融被害の火種を増やすことになる。
- 銀行・証券・保険会社の「垣根」が低くなることで、利益相反による弊害防止策が後退する。
政府が約束してきた包括的・横断的な金融サービス法の制定を先延ばしにしたまま、規制緩和を推し進めれば、被害を拡大することになります。