国会での活動
【08.05.20〜22】憲法審査会設置を自民党が提起、日本共産党は反対
2008年5月20日
5月20日の衆議院議院運営委員会理事会で、自民党の小此木理事は「昨年の通常国会で改憲手続き法が成立しており、国会の責任として憲法審査会を設置すべきだ」と述べました。そのうえで、参院側とも協議し「憲法審査会規程」の制定を今国会中に行なうよう提起しました。この規程は、改憲手続き法で改憲原案を審査する権限を持つ機関とされている憲法審査会を始動させるために、審査会の員数、議事手続きの詳細などを定めるものです。
佐々木憲昭議員は、国民は憲法改正を求めていない、審査会設置はやるべきではないと強く反対しました。
民主党は、憲法審査会の設置は、衆参同時でなければ意味がない、昨年の手続法採決の経緯もあり、参院はそういう状況にない、と述べました。
しかし、笹川尭衆院議運委員長は、「きょう参院の西岡武夫議運委員長と会う予定だ」と述べ、衆参議運委員長の協議をおこなったうえで、翌21日に、改めて議運理事懇談会を開いて協議することになりました。
2008年5月21日
5月21日、笹川衆院議運委員長は、前日、参院の西岡議運委員長が、議院運営委員会両院合同代表者会議の場を「審査会規程」づくりに利用することを発案していたと紹介したものです。
笹川氏自身も、それに「異論はない」と認めていたことを記者に明らかにしました。
しかし、両院合同代表者会議は、政府提案の同意人事案を衆参同時に受け取るために、今国会から便宜的に開かれてきたもので、正規の機関ではなく全党が参加しいるものでもありません。
佐々木議員は、この日の議院運営委員会理事懇談会で、「もともと両院代表者会議は、同意人事案の便宜的な受け皿であって他の議題を協議したり、要請する場ではない」と、筋違いの提案であることを批判しました。
笹川氏も、それを認め「その通り」とのべました。
佐々木議員は、「憲法変えるべきでない、という世論はどんどん広がっている。規程づくりはすべきではない」と述べました。
民主党理事は「規程づくりは法律上決まっていることだ。規程をつくること自体には異論はない」などと述べました。
2008年5月22日
5月22日に開かれた衆議院議院運営員会の理事会で、笹川衆院議運委員長は「議院運営委員会両院合同代表者会議の場では、憲法審査会に関する発言をしないことにした」と明言しました。
改憲をめざす動きは執拗で、決して衰えていません。大いに警戒心を高めなければなりません。