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第409号☆1月29日 今週から始まった国会は冒頭から波乱含み

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
 *--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2011/1/29 第409号
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 ◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 メルマガ読者の皆さん、こんにちは。佐々木憲昭です。

 各地で大雪の被害が出ていますが、皆さんのところはいかがですか?
 気象庁によると、日本付近では、29日夜から31日にかけて強い冬型の気圧配置となるため、日本海側を中心に降雪が強まります。30日は、太平洋側でも雪が降り、平地でも積雪となるところがあり、31日にかけ降雪量が多くなるおそれがあるそうです。――大雪や路面凍結による交通障害への警戒、なだれ、強風、高波、落雷、突風への注意を呼びかけています。十分に気をつけましょう。

 厳しい寒さのなか、愛知県では熱い政策論争が展開されています。――2月6日(日)に知事選挙、名古屋市長選挙、市議会解散の可否を問う住民投票の「トリプル投票」があるからです。身を切るような冷たい風が吹くなか、窓を開け放った宣伝カーから手を振り街頭から訴えるのは、本当にたいへんなことです。
 1月20日に告示された知事選には「革新県政の会」から土井敏彦さんが立候補し、23日に告示された名古屋市長選挙には「革新市政の会」から八田ひろ子さんが立候補しています。――国会も緊迫していますが、2月4日(金)には、私も応援に入る予定です。

 今週から始まった通常国会は、冒頭から波乱含みとなっています。私は、衆院本会議場で菅総理の演説をきいていましたが、「ここまで変質したか」と、驚きの念を禁じ得ませんでした。総理は、マニフェストをかなぐり捨て、真っ先に「平成の開国」TPP推進を掲げ、消費税増税を含む税制抜本改革を押し出すなど、国民に挑戦状を突きつけたのです。……そのためか、議場内の雰囲気は民主党の半数がシラケた感じで拍手もまばら。まったく熱気がありません。野党からブーイングが起こったのは、言うまでもありません。
 菅総理は自民党や公明党を抱き込もうと必死です。たとえば、自民党に対して「環太平洋パートナーシップ協定について、3月中に党の賛否をはっきりさせる意向を明らかにしています」と述べ、期待を寄せました。ところが、総理がこの部分に触れた途端、自民党の議場内交渉係が憤然と壇上にあがったのです。

 ここで一口メモ――「議場内交渉係」とは何か。たとえば、総理答弁を議場内でチェックして質問に答えているかを確認し、答弁漏れがあったら壇上にのぼって他党の係と掛け合って再答弁をさせるなど、議場内の議事運営に関する交渉をおこなう係のことです。民主、自民、公明の会派には、「議場内“交渉”係」が一定数割り当てられており、日本共産党や社民党には、「議場内“連絡”係」が割り当てられています。私は、「議場内連絡係」として壇上の交渉に参加しています。しかし「連絡係」ですから交渉の発議が出来ません。そのうえ、大会派の「交渉係」は演壇のすぐ横の階段から壇上にのぼりますが、「連絡係」のばあいは呼びかけに応じて脇から大臣席の後ろを歩いて、議長席脇の交渉の場に行くのです。大会派と小会派では、歩くルートも違う! さらに小さな会派になると「連絡係」の割り当てさえありません。国会というところは“数こそ力”です。議席数で扱いがこんなに違うのです。

 話をもとに戻しましょう。――自民党の「議場内交渉係」議員は「党としてこんな方針は決めていない。削除せよ」と猛烈に抗議し、民主党もこれに応じて「削除する」ことになりました。菅総理の答弁は、これを手始めに次から次と「答弁漏れ」が明らかとなるなど、ずさんなものでした。
 日本共産党の志位委員長に対する答弁でも、答弁漏れがありました。志位委員長は「農産物だけで4兆1千億円もの生産減による減収を、すべて所得補償で補うのですか。その財源をどこから持ってくるのですか」と聞いたのです。これに対して、総理から答弁がありませんでした。
 私は、ただちに自民党の「交渉係」議員に「答弁漏れ」を連絡して交渉議題にあげてもらい、議場内交渉に臨みました。民主党の「交渉係」は、「いま、担当のところで検討しているが、すぐには回答できない。あとで説明に伺います」というのです。志位委員長の質問に、早くも総理が答弁不能に陥ったことを示すものでした。

 本会議の論戦後に焦点となるのは、予算委員会がどうなるかです。――野党側は、与野党筆頭理事間の協議で、社民党以外の野党が一貫して要求してきた小沢一郎民主党元代表の証人喚問の問題について「真摯にとりくむ」よう求め、「31日に予算案の趣旨説明」をおこない「2月1日からの審議入り」を提案していました。
 ところが昨日、与党・民主党は一方的に衆院予算委員会を開き、社民党以外の野党が不在のまま、来年度予算案の趣旨説明を強行しました。また、31日から予算案質疑を行うことも一方的に決めました。きわめて異例な事態です。――与党・民主党は、証人喚問についての態度を示さず、与野党間の理事懇談会さえ1回も開かないまま、強引な運営を行ったのです。日本共産党、自民党、公明党、みんなの党の野党4党は28日、共同の記者会見を開いて、与党側による国会冒頭からの横暴な委員会運営に抗議しました。
 来週も冒頭から、予算委員会の運営をめぐって与野党の激しい攻防が展開されるでしょう。実際にどうなるか、予断をゆるしません。

 ◇◆今週の「奮戦記」より◆

 名古屋市で問われているもの――誰のための減税か
                    (「奮戦記」1月23日付より)

 名古屋市長選挙は、前職と新人の計4人が立候補しました。革新市政の会から立候補したのは、八田ひろ子さんです。前職は、「市民税10%減税の恒久化」などをめぐって市議会との対立を深め、市議会の解散請求運動を主導しました。そのうえ市長を辞職し、県知事選とのトリプル投票を仕掛けました。
 すでに名古屋市では、リコール署名の審査と住民投票、市長選で計3億7000万円かかっています。さらに議会を解散して、4月の市議選を3月に前倒し3億2000万円も使うというのです。このことに、どれほどの意味があるのでしょう。7億円もお金があれば、国保料の引き下げや保育所建設に充てるべきではないでしょうか。
 前職は、恒久的な市民税減税にこだわっています。いったい、誰のための減税でしょうか。マニフェストで公約したのは「金持ちを除いた個人市民税の減税」であり、大企業・金持ち減税ではありませんでした。
 ところが、前職がじっさいに市議会に出した「減税案」は、大企業と金持ちに手厚い「一律10%減税」だったのです。――これは、明らかに公約違反です。納税企業のわずか0.2%の企業に減税総額の44%が集中し、最高納税企業は年に2億4240万円の巨額減税になります。一方、法人の58%を占める赤字中小企業は、年間わずか5000円の減税に過ぎません。――明らかに大企業向け減税です。
 個人市民税の減税はどうか。納税者のわずか3.1%にあたる高所得層が減税総額の25%を手にし、最高納税者は年1035万円の巨額減税を受けます。他方、均等割層の減税年額は300円にすぎません。年収500万円の4人家族のサラリーマン世帯で9500円です。どこから見ても大企業・金持ち向けの減税で、公約違反は明白でしょう。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【11.01.28】全中連の国税庁交渉に参加、請願デモを激励
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110128-160313.html
【11.01.27】志位委員長の代表質問、議運で会計検査官候補の聴聞会、愛知県保険医協会の要請
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110127-180743.html
【11.01.26】今日から各党の代表質問が始まりました
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110126-215113.html
【11.01.25】国税通則法・納税者権利憲章を真に納税者の権利保護に資するものとするための緊急国会内集会で挨拶
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110125-211133.html
【11.01.24】今日から第177回国会(常会)が始まりました
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110124-170802.html
【11.01.23】名古屋市で問われているもの――誰のための減税か
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/110123-160000.html

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