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国会での活動

国会での活動 − 国会質問金融(銀行・保険・証券)

【12.04.13】AIJ証人喚問 監査報告書を偽造 追及に転売枠組み認める

   2012年4月13日、財務金融委員会は、AIJ投資顧問の年金資産消失問題で関係者の、浅川和彦・AIJ投資顧問代表取締役、西村秀昭・アイティーエム証券代表取締役、石山勲・東京年金経済研究所代表取締役の3人の証人喚問を行い、佐々木憲昭議員がそれぞれの証人喚問で質問しました。

 浅川氏は、佐々木議員の尋問に対して、年金資産の運用実績について「水増しした数字とは認識していた」と述べ、ねつ造していたことを証言するとともに、それをごまかすために公文書である監査報告書まで偽造していたことを認めました。
 佐々木議員が、監査報告書の開示を求めた年金基金に対して偽造した報告書を示したのではないかとの追及に、浅川氏は「水増しの監査報告書だ。偽造といえば偽造です。私が主導してやった」と述べ、社長みずから偽造に関与していたことを認めました。
 佐々木議員は、「真実が書かれている大変重要な文書を偽造した。重大だ」と強調しました。

   さらに佐々木議員は、AIJ投資顧問会社が新規顧客から集めた資金を運用せずに、解約した顧客への払い戻しにまわしていた“自転車操業”の仕組みを追及しました。

 商品の解約顧客から新規顧客に直接付け替える、投資事業組合からいったんお金を引き出し、新規顧客分で穴埋めする。――この二つの手口があったと指摘しました。
 浅川氏は「その通り」と認め、「結果的に転売スキーム(枠組み)になった」と述べました。

   続いて、アイティーエム証券(ITM)が、「みなし公務員」である年金基金関係者に違法な接待を繰り返していたことも明らかになりました。
 佐々木議員は、損益計算書をもとに、2009年に2155万円、08年に1896万円、11年に1670万円と、3年間に5700万円を超える多額の接待費が使われていたことを指摘しました。
 「みなし公務員は接待を受けることは禁止されている。承知の上で接待していたのか」と追及したところ、西村氏は「常識の範囲内でやっていた」と否定できませんでした。

 顧客への払い戻し資金が不足し、AIJ側が資金繰りに窮していた実態の一端が明らかになりました。
 西村氏は、解約払戻金に関してITMからAIJが実質的に支配するファンド管理会社に1〜2カ月間程度、8億円を貸し付けていたことを認めました。
 西村氏は「昨年の3月か一昨年か記憶が定かではない」としつつ「解約が集中した月だったと思う。AIJ自体(の資産)が少し不足しているという説明だった」と証言しました。

 さらに、西村氏はこれまで、監査報告書は開封せずに浅川氏に渡してきたなどとして、虚偽の実態は知らなかったと述べてきました。
 佐々木議員は、社内の人間が誰も見たことはないのかと尋問しました。
 西村氏は、社員が見たことがあると認めながらも「私には報告はなかった」と不自然な供述をしました。

   石山氏(社会保険庁OB)への質問では、石山氏の持つ社会保険庁OB人脈を利用し、年金基金との契約を拡大していったことが浮き彫りになりました。

 佐々木議員は、AIJが契約した最初の年金基金は、石山氏が常務理事をしていた東日本文具販売年金基金であり、その後、石山氏が研究所を立ち上げるさいに浅川社長が1500万円を出資するなど親密関係にあることを示しました。
 「AIJやアイティーエム証券と社保庁OBがいる年金基金を引き合わせているのか」とただすと、石山氏は「年金基金の方に紹介したことはある」と述べ、初めての契約は愛知県内の年金基金で、社会保険庁時代の「知人がたくさんいた」ことを明らかにしました。


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