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金融(銀行・保険・証券), 医療・介護・年金

2012年04月13日 第180回 通常国会 財務金融委員会≪証人喚問≫ 【675】 - 質問

AIJ事件証人喚問 石山勲・東京年金経済研究所代表取締役

 2012年4月13日、財務金融委員会は、AIJ投資顧問の年金資産消失問題で関係者の、浅川和彦・AIJ投資顧問代表取締役西村秀昭・アイティーエム証券代表取締役、石山勲・東京年金経済研究所代表取締役の3人の証人喚問を行い、佐々木憲昭議員がそれぞれの証人喚問で質問しました。

 石山氏(社会保険庁OB)への質問では、石山氏の持つ社会保険庁OB人脈を利用し、年金基金との契約を拡大していったことが浮き彫りになりました。
 佐々木議員は、AIJが契約した最初の年金基金は、石山氏が常務理事をしていた東日本文具販売年金基金であり、その後、石山氏が研究所を立ち上げるさいに浅川社長が1500万円を出資するなど親密関係にあることを示しました。
 「AIJやアイティーエム証券と社保庁OBがいる年金基金を引き合わせているのか」とただすと、石山氏は「年金基金の方に紹介したことはある」と述べ、初めての契約は愛知県内の年金基金で、社会保険庁時代の「知人がたくさんいた」ことを明らかにしました。

議事録

○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
 石山証人は、東日本文具販売年金基金の常務理事をされていたわけであります。
 浅川さんとはどのような関係であったか確認をしたいと思いますが、AIJにとっては東日本文具販売年金基金が最初の年金基金のお客さんであった、そういうことではないんでしょうか。
○石山証人(株式会社東京年金経済研究所代表取締役) それは、後から知ったこととしては、そういうふうに承知しました。
○佐々木(憲)委員 その契約は、何年ごろ、幾らの契約をされたんでしょうか。
○石山証人 時期ははっきりと記憶しておりませんが、多分、平成14年度、ですから、15年の2月か3月ころではないかと思います。
 で、それはなぜかといいますと、当時、既に4月から新しい運用、仕組みで動くことが決まっていたんですけれども、早くから、それより前からもう、運用委員会で決めて、こういうふうにもう先取りして入れていったらいいじゃないか、そういうふうにしていったらどうだという意見もあって、一斉に翌年度の4月スタートにしたわけじゃなくて、そんなことがありましたので、AIJについても、新年度ではなくて、2月か3月じゃなかったかと記憶しております。
○佐々木(憲)委員 それは、金額は合わせて幾らだったんでしょうか。
○石山証人 最初のときは、多分、1億円までは行っていないと思います。
 それで、追加して投資をしたときに、当時、大体、投資をする、一ファンドに投資をする基準を、一ファンド大体5億と決めていましたので、多分そのくらいだと思います。
○佐々木(憲)委員 あなたは、その年金基金の常務時代に浅川氏や西村氏から接待を受けたことはありますか。
○石山証人 それはありません。
○佐々木(憲)委員 全く、一度もなかったということですか。
○石山証人 一度、接待というか、一度ですね、二カ所、簡単に、言ってみれば焼き鳥屋さんみたいなところで一杯飲んで、その後、近くのカラオケへ行ったことがありまして、そのうちのどちらかを私が払って、どちらかを先方が払った、そういうのはありますけれども、丸ごと抱えたという、まあ、丸抱えで接待をされたというのは記憶にありません。
○海江田委員長 これは証言ですからね、しっかり発言してくださいね。
○石山証人 はい。
○佐々木(憲)委員 その接待のあり方というのは、利害関係を持っている方に対して、みなし公務員としてですよ、基金の常務理事というのは接待等を受けてはならない、こういう規定があったことは御存じだったんでしょうか、その時点で。
○石山証人 それは、法律の中にありますので、承知しております。
○佐々木(憲)委員 最初にAIJの契約者として、年金基金で一番最初の契約者として事実上、事実上といいますか、あなたの基金がなったと。その後、東京年金経済研究所を立ち上げて、コンサルタントをやるようになった。で、その資金の1500万円、これはミレニアム・アソシエイツから出て、これは浅川さんが出した。で、石山さんは500万円で、計2千万円、そういう資本金で出発をしたということなんですけれども。
 そこで、あなたは、AIJやアイティーエム証券に対して、直接ではないけれども、要請があれば、その後、基金を引き合わせた、そういうふうに言われました。その紹介した年金基金は何件ぐらいあったのか、最初はどこを紹介したのか、その点をお答えいただきたい。
○石山証人 引き合わせというか、年金基金の方に、先ほど来、私が独自につくった概要を持って年金基金の方に回っているうちに、その話を聞きたいということがあって、それで、それではということで、紹介といいますか、それはあります。
 最初はどこかというのはちょっとよく記憶にないんですが、多分、私が初めて年金基金と契約できましたのが仕事を始めた翌年度でございますので、そのころ契約いただいたどこかの基金ではないかなと思います。具体的にはちょっと、そのころに契約いただいた幾つかの、そのころはたしか四基金でスタートしたような気がするんですけれども、その中のどれかが一番最初ではないかと思います。
○佐々木(憲)委員 それは愛知に関係をしている基金だったんじゃないでしょうか。
○石山証人 そうです。最初は愛知県の基金から四基金、契約いただきましたので、そのとおりです。
○佐々木(憲)委員 愛鉄連とか愛知県トラック年金基金とか、そういうものではないでしょうか。そして、そこには社会保険庁時代の知り合いはおられましたか。
○石山証人 個別の基金は、どこが最初かというのはちょっと思い出せませんが、社会保険庁時代の人はたくさんおりました。
○佐々木(憲)委員 要するに、あなたも社会保険庁におられたわけでありますから、その人脈といいますか、そういう人たちにいろいろ説明をし、ほかのファンドもあわせながら、そして、人脈がありますから、そういうことで契約を広げていった、このように理解をいたします。
 そこで、2008年にAIJとのコンサル契約を解除されているようですけれども、その理由は何だったんでしょうか。
○石山証人 ええと、理由は聞いておりません。
○佐々木(憲)委員 聞いていないというのはどういうことでしょうか。みずから社長としてAIJとの関係で契約を結んだわけだと思うんですが、それを解約するときは、自分は全くタッチしないうちに解約をされていたということなんでしょうか。
○石山証人 解約するという通告はいただきましたが、その理由は聞いておりません。
 それから、年金基金からの解約についても、通常、理由を聞かされることはありませんので。
○佐々木(憲)委員 コンサル契約の解除の理由として、報道されているところによりますと、情報開示をきちっとしなかったので信頼関係に非常に大きな問題を生じたという報道がありますけれども、そういうことはなかったんでしょうか。
○石山証人 AIJに限らず、そのファンドについていろいろ疑問な点がある場合には、私が聞くのではなくて、投資家の年金基金の方に、こういうことをお聞きになったら、次の報告のときにこういうことをお聞きになったらどうですかということはよく申しておりましたし、それから、AIJについて言えば、ちょっと先ほどどこかで触れたと思いますが、資金がだんだん大きくなってきて、ちょっとこれ以上無理なのかもしれないんじゃないかなというふうに当時思っていましたので、そのときに理由を聞かなくても、私も、多少そういう懸念がありましたので、特に聞かなくても納得をした、こういうことです。
○佐々木(憲)委員 ちょっと説明がよくわからないんですけれども。
 今、質疑をいろいろやってまいりまして、社会保険庁の出身で、年金基金の常務理事をなさっていて、そういう立場でAIJと関係ができて、そしてみずから、昔の知り合いであるそういう社会保険庁等の関係者を事実上紹介をするという形になって、AIJとしては第一号の契約者があなたのところで、そしてそれがどんどん広がっていった、こういう経過だったということが今の質疑の中で明らかになったと思います。
 以上で終わります。

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