国会での活動
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【07.06.15】財務金融委員会で伊藤委員長と与党が強行採決!
財務金融・法務連合審査
2007年6月15日、午前中、財務金融委員会と法務委員会の連合審査が行われ、電子記録債権法案について佐々木憲昭議員も質問しました。
提案された法案は、金銭債権の流動性を高めるために、「電子記録債権」という新しい債権を創設するものです。
保管・流通コストがかからず、譲渡しやすい債権という面では中小零細企業の資金調達にも役立つ面があります。しかし、この法案では、手形・売掛債権のみならず、通常の融資などすべての金銭債権が対象となるため、金融機関の融資などの債権まで、電子記録債権として譲渡が促進されるおそれがあります。
例えば、Aという銀行がBという中小企業に融資をしていたとすると、A銀行が電子債権化してCという会社に売ったとすると、B中小企業はC会社に返済をしていくことになります。
佐々木議員は、B中小企業がA銀行と取引したいと言ったとしてもできなくなるのではないかと質問。寺田・法務省民事局長は「そういうことがありうると予期される」と答弁しました。
これまで、金融庁は、リレーションシップバンキングを提唱してきました。金融機関が、借り手企業の経営者の資質や事業の将来の展望について判断し、長期にわたり融資を実行するビジネスモデルであると言ってきました。
しかし、譲渡が促進される電子債権化は、このリレーションシップバンキングの精神が希薄になり、否定されるのではないかと、佐々木議員は山本金融担当大臣に質問しました。
山本大臣は「なるほど、そういう見方もあるのかもしれない」と答えました。そして、「現在、監督指針によって、現債務者の保護に十分配慮すること、説明責任を果たすことを書いている。電子債権の場合でも引き続き重要であると考える」「御心配がないように監督していきたい」と答えました。
融資を受けている中小零細企業・個人事業者は、弱い立場であり、不利な立場に立たされます。佐々木議員は、この法案は、債務者の側の権利が盛り込まれていないと批判しました。
財務金融委員会
この日、連合審査の後、財務金融委員会を開いて、与党だけが30分の質疑を行い、その後の日程は理事会で協議することになっていました。
ところが、連合審査の質疑がおこなわれている最中に、自民党筆頭理事と財務金融委員長が突然、「午前中に採決したい」と、言い出しました。
野党側は、「それは認められない」と抗議しましたが、与党は「質疑打ち切り、採決」の一点張りで譲らず、委員長が職権で委員会を開き、野党が誰も質疑を行っていないのに採決を強行しようとしました。
野党側は、このような強権的な委員会運営に抗議し、「伊藤達也委員長不信任決議案」を提出しました。
ところが、与党は、各発言を「3分以内にする動議」を提案し可決しました。
このような不利な状況下でしたが、佐々木議員は、委員長不信任決議案に賛成する討論をおこないました。
委員長代理は、佐々木議員の討論の最中に、発言を打ち切り、不信任決議案を否決。委員長は法案の討論も省略し、採決を強行しました。
本会議
強行採決の後、大幅に遅れて本会議が開かれ、電子記録債権法案が緊急上程されました。
議長の提案で、反対討論が許可されることになり、佐々木議員は、日本共産党を代表して討論を行いました。
電子記録債権法案は、与党と民主党の賛成によって可決されました。
リンク【憲昭国会質問データベース】電子記録債権「債務者の側の権利が盛り込まれていない」と批判
リンク【憲昭国会質問データベース】財務金融委員長と与党が強行採決 委員長不信任案に賛成討論
リンク【憲昭国会質問データベース】強行採決された電子記録債権法案 本会議で反対討論
リンク【YouTube佐々木憲昭チャンネル】電子記録債権法案 強行採決 与党の強権的な対応を批判 (約28分)