国会での活動
【政治経済キーワード】迂回献金
2004年11月5日
迂回献金とは、あらかじめ特定の政治家を指定し、政党や政党の政治資金団体を経由して、その政治家に献金がわたるようにすることです。「ひも付き献金」「指定献金」とも言われています。2003年の総選挙以降、「政治とカネ」をめぐる疑惑の中心となっているのは、日本歯科医師連盟(以下、日歯連)の献金で、発覚している問題は、迂回献金と自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金です。
日歯連は、歯科医師個人の思想信条を無視し、公益法人である日本歯科医師会が全国の歯科医師約6万5千人を強制加入させてつくった政治団体です。
日歯連のケースで言えば、日歯連→自民党の政治資金団体である国民政治協会→自民党→受け取り先の政治家が代表を務める自民党の選挙区支部という形で献金し、国民政治協会への献金(年間4〜6億円)の大半が政治家個人へ流れたといわれています。
これにより、ワイロ性が濃いカネであっても、国民政治協会・自民党というトンネルをくぐることで、政治資金収支報告書に記載されていても趣旨の判別がしづらくなります。
現在、政治資金規正法では、企業・団体の献金は、政治家個人への献金を禁止し、政党や政治資金団体への献金は、規模に応じ最高を1億円として上限を定めています。しかし、政治団体からの献金は、上限額が定められていません。迂回献金は、献金額の制約を受ける業界団体が政治団体をつくり献金することで上限規制を免れ、業界団体のカネが献金を禁止されている政治家個人へと渡るようにしている脱法行為です。