国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【01.10.29】“株式買取機構に業界のニーズはない”と全銀協会長が答弁
2001年10月29日の財務金融委員会で、26日に引き続いて、「銀行株式買取機構」を設立する法案の質疑が行われ、この日は参考人質疑が行われました。
このなかで参考人として出席した山本惠朗全国銀行協会(全銀協)会長は、銀行保有株式買取機構について「業界としてのニーズはない」と佐々木憲昭議員の質問に答弁し、政府・与党が進めている機構創設の道理のなさが浮きぼりになりました。
佐々木議員は、銀行業界が、この間、自己責任によって計画的に株式を放出し株式保有を減らしてきていることを指摘。今回の新たな保有規制によって売却が必要となる11兆円も、計画的な売却が可能な額であるとして、「銀行が機構に株を売却するのは、どんな事態が想定されるか」とただしました。
山本全銀協会長は、「具体的に明示できない」として政府が示している買取要件を述べるだけで、「われわれは市場売却を中心に考える」と答弁しました。
また佐々木議員は、全銀協が、いっかんして機構に対するニーズはないと表明してきたことを指摘し、出席した全銀協、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会、日本証券業協会の各会長に、「政府に買取機構をつくるよう要請を出した事実はあるか」とただしました。各協会長は、そろって「要請したことはない」と答えました。
佐々木議員は、「答弁を聞いていると買取機構の必要性はない」とした上で、「これまで銀行業界は自己責任で計画的に株の縮小をやってきたのであり、それを自己責任でやっていくのが銀行業界の姿勢ではないか。今回の法案はそれを国の側からゆがめるものだ」と財政資金の投入で損失の穴埋めをする機構の設立を批判しました。