国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【01.10.31】「銀行保有株式取得機構」創設の法案が衆院委員会を通過、佐々木議員が反対討論
2001年10月31日財務金融委員会で、銀行保有株式取得機構を創設する「銀行株式保有制限法案」が採決され、共産・民主・自由・社民の野党4党が反対するなか、自民・公明・保守の与党3党の賛成で可決され衆院委員会を通過しました。
佐々木憲昭議員は、29日の質疑に引き続き、日本共産党を代表して反対討論を行いました。
このなかで佐々木議員は、「法案は、銀行に対する株式保有制限の導入を理由に、銀行保有株式取得機構を創設し、銀行支援のために新たな財政資金投入をおこなおうとするもの」だとして、「機構が銀行から取得した株式に損失が発生した場合、銀行の負担には上限があるにもかかわらず、それを超えたすべての損失が国民に押しつけられる仕組みとなっている。これは、銀行の株式損失リスクを国民に肩代わりさせるものであり、株価変動による自己資本比率の低下を公的資金で支えるものにほかならない」と法案の核心を指摘しました。
そのうえで、佐々木議員は、次のように指摘。
- 現在、自己資本相当額を大きく超えて株式を保有しているのは一部の大手銀行であり、機構の買い取り対象となるのはもっぱらこれらの銀行であること
- 都銀9行だけでも5年間で12兆円の株式含み益を上げており、株価が低迷したらその負担は国民へというやり方にはなんの道理もないこと
- 法案質疑のなかで、当事者である全国銀行協会の会長も、機構については“業界としてのニーズはない”と述べ、大手銀行は計画的に保有株式の売却を進めていること
「審議を通じて道理のなさがつぎつぎと浮き彫りになった本法案は、きっぱりと廃案にすべきものだ。それを、あくまで押し通そうという政府・与党の対応は、大手銀行支援のためなら国民負担がどんなに増えてもかまわないという理不尽な姿勢を内外に示すものでしかない」と述べ、本法案に反対であることを表明しました。