国会での活動
国会での活動 − 政治経済キーワード、金融(銀行・保険・証券)
【政治経済キーワード】整理回収機構(RCC)
2001年10月31日
整理回収機構(略称RCC)は、預金保険機構が全額出資している「公的」な性格を持つ株式会社です。破綻した金融機関の不良債権の買い取り・債権回収を主な業務としており、健全金融機関からの不良債権買取・回収業務も行っています。
RCCが買い取った債権価格よりも回収額が少なければ、これを穴埋めするために公的資金(税金)が投入されます。
日本共産党は、このような税金投入の仕組みは、金融機関経営者の責任を免罪し国民の負担で金融機関を支援するものとして、一貫して反対してきました。
いま国会に「金融機能再生緊急措置法改正法案」が提案されています。そこでは、できるだけRCCに損が出ない価格で買い取っていた仕組みをやめ、これまでより高い価格(「時価」)で買い取ることが提案されています。銀行とって使い勝手のよい仕組みになる一方で、税金投入額が増大する可能性があります。日本共産党は、税金で銀行を助けるこんな法案には、とうてい賛成できません。
また今回の法案には、「買い取った資産については3年を目途に回収に努める」ことが盛り込まれています。RCCが買い取った債権というのは大半が中小企業の債務です。
現在でも「私の債権者(貸主)が銀行からRCCに変わったため、ローンの分割支払いは認められない、直ぐ返済せよと迫られている」と、RCCの強硬な取立てに苦悩している業者が絶えません。この法案が成立すると、今日の不況下で営業に苦労している中小企業に重大な影響をもたらします。
RCCは、「社会的弱者と見られる債務者に対する債権回収」において「『契約の拘束性の追求』に急なあまり、いやしくも、『人間の尊厳』を損なうことがあってはならない」ことを「回収方針」として掲げています。この精神を実際の業務に徹底することがRCCに求められています。