東海での活動
【08.01.09】舛添厚労大臣に“賃金不払い労働”の根絶を要請
2008年1月9日、佐々木憲昭議員は、舛添要一厚労大臣にたいして、“賃金不払い労働”を根絶するよう要請しました。
トヨタ過労死裁判で、内野健一さん(当時30歳)の過労死を国に認めさせた妻の博子さん、水野幹男弁護士、そして小池晃参議院議員、八田ひろ子元参議院議員とご一緒しました。要請のあと、参加した皆さんと懇談しました。
内野健一さんは、トヨタの堤工場(愛知県豊田市)で月に「創意くふう提案」や「QCサークル」などを含む100時間を超える残業で命を奪われました。
妻の博子さんが過労死認定を求めて訴えた裁判で、名古屋地裁は2007年11月30日、豊田労働基準監督署長の「業務外」とする処分を取り消して、労災を認めた判決を言い渡しました。
その後、厚生労働省は、2007年12月14日、控訴を断念すると発表して判決が確定しました。
博子さんは、「6年前に夫が亡くなり、子どもは1歳と3歳で大変でした」と語り、2度と過労死を出さないでほしいと訴え、舛添大臣は「ほんとうにご苦労様でした」とのべ「働く人の権利を守っていかないといけない。引き続き改善したい」と話しました。
この裁判で重要なのは、トヨタ側が残業代の支払い対象としていなかった「創意くふう提案」や「QCサークル」などの活動について、名古屋地裁が「使用者の支配下における業務」と認定したことです。
死亡直前の1カ月の時間外労働を45時間35分しか認めなかった労基署の主張をしりぞけ、106時間45分と判断したのです。
この日の大臣への要請では、今回の悲劇を繰り返さないため、QCサークル活動など多くの賃金不払い労働をなくすよう指導を強めるよう求めました。
舛添大臣は、要請に前向きの姿勢を示しました。
また、国は控訴を断念しましたが、遺族年金の算定で、会社側が「判決が認めた残業代」を除外していることが大きな問題となっています。
佐々木議員は、「判決で確定した労働時間を算定に入れるべきだ」と求めました。これにたいして舛添大臣は「調査したい」と答え、同席した担当者に指示を出しました。
佐々木憲昭議員は、2004年12月17日にも、過労死したトヨタ労働者の遺族と一緒に厚生労働省に要請しました。
また、2007年12月5日にも、これ以上遺族を苦しめないために、名古屋地方裁判所の判決を真摯に受け止め、控訴しないことを求めるため、佐々木議員は、厚生労働省要請に同席しました。