メールマガジンバックナンバー
第492号☆11月4日 異常なスタートの臨時国会
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日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2012/11/4 第492号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇
メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
日射しは暖かく感じますが、風が冷たくなりました。お元気でお過ごしでしょうか。
臨時国会は10月29日に召集され、すでに1週間が経過しました。この間、衆議院では野田佳彦総理大臣の所信表明演説と代表質問、参議院では緊急質問がおこなわれました。
参議院で行われた緊急質問というのは、国会法に「緊急を要する場合は院の議決で口頭で質問することができる」(76条)と規定されているもので、1985年4月以来、27年ぶりにおこなわれました。先の通常国会で野田総理に対する問責決議が、参議院で可決されているため、総理の所信演説をきかないで野党が総理を追及するというやり方をとったものです。参議院では野党が多数を占めているため、これが可能となりました。
それにしても、衆参の本会議でのやりとりを聞いていると、消費税増税法案をごり押しした民自公3党は、衆院解散・総選挙をめぐって「年内解散の約束をしろ」「解散の約束はできない」などと不毛な応酬に集中しました。消費税大増税法案を強行した「増税仲間」の“内輪もめ”としか言いようがありません。
もともと解散は、総理大臣の「専権事項」で、日本国憲法には衆議院の解散は「内閣の助言と承認により天皇が行う国事行為」の一つと定められています(憲法7条3号)。ですから、野党が総理に解散の「時期を明示せよ」「それをしないなら赤字国債発行法案の質疑はできない」などというのは、はじめから無理な話なのです。それを百も承知で、自民党が無理難題をもちかけ「もめていた」のです。
案の定、今週は安倍晋三・自民党総裁が180度、方針転換(しかも街頭演説で!)。こんどは、法案を通して「解散の環境を整える」などと言い始めました。「北風から太陽に戦術を変えた」などと言われていますが、これはあまりにも唐突です。そして、12月16日投票なら「11月22日までに解散せよ」というのです。これでは、国会で「まともな論戦せずに解散せよ」ということになってしまいます。
日本共産党をはじめ消費税増税法案に反対した諸党は、「論戦を通じて争点を明確にし、速やかに解散せよ」と主張しています。
そのウラで、原子力規制委員会の人事をめぐる政府の姑息なやり方があったことに注意を向けなければなりません。本来、原子力規制委員会の人事は、国会の同意が必要です。しかし通常国会では、同意人事の議決をすると与党・民主党から「造反」が出て党が分裂するおそれがありました。そのため、通常国会が終わった直後に内閣が任命することとしたのです。
それでも、次の国会が開かれたら同意人事の議決をしなければなりません。しかし、原子力規制委員会設置法には「例外規定」が盛り込まれていたのです。例外規定とは、「緊急事態宣言発令中」と国会に通知すれば、国会同意を先送りできるというものです。
11月1日の衆院議院運営委員会で、原子力規制委員会の国会同意人事について、野党側が「緊急事態宣言を適用するか、今国会で同意するのか」(共産・生活)、「今国会で同意はやらないと伝わっているが、しっかりやるべきだ」(自民)とただしました。民主党はその場で回答できず「持ち帰って返事したい」と表明しました。
私が、「緊急事態が継続しているが、通知が国会に届いているのかどうか、事実をはっきりさせよ」と追及したところ、民主党は「確かめたい」と答えました。
このやりとりがあって、一夜明けた2日の午前8時56分、政府は通知を閣議決定し、衆参議長に送付しました。政府は、原子力規制委員会設置法の例外規定に基づき「原子力緊急事態宣言」が発令中であるとする通知を決定し衆参両院に伝えることによって、人事の国会承認を求めないという卑劣な手段をつかったのです。
野田内閣は、国会を召集しておきながら通知をせず、野党からの突き上げを受け、あわてて対応した形です。これによって、国会の同意もない規制委員会が再稼働など重要問題を判断するという異常事態が続くことになりました。まことに許し難いことです。
民主党の安住淳幹事長代行は11月3日、札幌市で開かれた連合北海道との意見交換会であいさつし、「率直に申し上げれば、総選挙までカウントダウンに入ったと思う」と述べました。――いよいよ、決戦の時が近づいています。
◇◆今週の「奮戦記」より◆◇
国は鳥居建仁さんの公務災害を認め上告するな
(「奮戦記」12.10.31より)
豊橋市石巻中学校に勤務していた鳥居建仁先生は、2002年9月13日に学校祭の最中に脳出血で倒れました。部活動の指導などで、100時間以上も時間外勤務をしていたのに公務災害と認めないのはおかしいとして地方公務員災害補償基金を相手取り、公務外認定処分を取り消すようもとめました。
昨年6月29日の地裁判決につづき、今年10月26日の高裁判決で鳥居さんの全面勝訴となりました。
今日は、「鳥居建仁先生の公務災害を求める会」(渡辺達郎会長、杉林信由紀事務局長)の方々が、判決を受け止め上告しないように総務省が基金にたいして助言するよう申し入れました。総務省側は「皆さんの要請を今日中に地方公務員災害補償基金に伝えたい」と答えました。
≪日々の奮戦記はこちらから≫
【12.11.04】名古屋市農業センターまつり、商店街・市場を訪問
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/121104-181733.html
【12.11.02】保育・子育て公的支援制度の充実を求める要請、財金委理事会で日程協議
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/121102-211418.html
【12.11.01】日本共産党の志位委員長が代表質問
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/121101-182838.html
【12.10.31】代表質問始まる。鳥居先生の公務災害認定を求める
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/121031-233021.html
【12.10.29】臨時国会が召集され、衆院本会議で総理が所信表明
→ http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/121029-172730.html
◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
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