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第390号☆9月18日 第2次菅内閣が発足、鈴木議員の失職・収監

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
 *--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2010/9/18 第390号
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 ◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。

 ようやく涼しくなり、少しほっとしているところです。しかし、連日の猛暑と熱帯夜で消耗した体力はなかなか回復しません。このところ、夏バテどころか「秋バテ」などの言葉も使われるようになっていますが、皆さんはいかがでしょうか。

 昨日17日(金)、第2次菅内閣が発足しました。組閣の際、小沢陣営の議員は大臣になれませんでした。これが今後、どのような火種となるか、安易な予想はできませんが、注視していきたいところです。
 14日(火)、民主党代表選挙で菅さんと小沢さんの一騎打ちの結果、菅さんが勝利して総理大臣の続投が決まった直後のことです。私は、第一議員会館のエレベータに乗りました。そのとき、民主党両議員総会を終えたばかりの小沢陣営の議員が、数人乗り込んできました。悔しさをにじませた表情をしていましたので、私は「菅さんの圧勝でしたね」と話かけました。彼らは「党員・サポーター票で差がついたのは小選挙区制だから。6対4でも10対0になる」と弁解していました。――小沢派の人々が、このようなかたちで「小選挙区制の害悪」を告白していたのは、たいへん印象的でした。

 今週は、鈴木宗男議員の「異議申し立て」を最高裁が棄却(15日付)したため、鈴木議員の実刑が確定、議員を失職し収監されることとなりました。鈴木議員は、後援企業2社から、あわせて1100万円のわいろを受け取った受託収賄とあっせん収賄など4つの罪に問われ、1・2審とも懲役2年の実刑判決を受け、上告も棄却されていました。
 国会議員が実刑確定で失職するのは戦後4人目です。収監時期についての規定はありませんが、ゼネコン汚職事件の中村喜四郎元建設大臣は確定から約2週間、KSD汚職事件の村上正邦元労相は、約1カ月で収監されています。鈴木議員は「収監されたら一つの行だと思って心身ともに鍛えておこうと思う」と述べたそうです。

 私たちが、国会で「政治とカネ」の問題をとりあげる目的は、疑惑を受けた議員の政治的・道義的責任を追及するためであり、検察になり代わって刑事責任を追及するためではありません。私が2002年2月の衆院予算委員会で「ムネオハウス」をとりあげたのは、国後島の「友好の家」の受注に関して、後援会幹部の関連企業に落札するよう鈴木議員が入札を歪めたのではないかという疑惑でした。後援会役員の会社から政治献金を受け取り、その会社に仕事を回すように仕組んだとすれば、その政治的・道義的責任はきわめて重大だからです。
 この追及を、当時のマスコミが「ムネオハウス」事件として大々的に報道し、検察も動かざるを得なくなりました。しかし、検察は、なぜかこの「ムネオハウス」事件を立件せず、別の「やまりん事件」「島田事件」で立件をおこなったのです。私は、釈然としませんでした。当時、検察の側に「共産党の手柄にさせない」という判断が働いたのではないか、と思ったりしたものです。しかし、検察の意図は果たしてどうだったのか、いまだにその真相はヤミの中です。

 村木元厚生労働省局長にたいし大阪地裁が「無罪」を言い渡した(9月10日)ことを例にとり、鈴木議員は自分のばあいも「検察官のシナリオ・ストーリーによるデッチ上げだ」と言いました。これまでも「国策捜査」「密室での取り調べでつくられた調書」という主張を繰り返してきましたが、村木さんのばあいと違って、1・2審ともそれが認められず、最高裁も鈴木議員の上告棄却をおこなったのです。
 裁判所は、検察と違って独立機関として自主的な判断をおこなう立場にあります。ジャーナリストの大谷昭宏氏は「手続きを踏んで、粛々と結論を出しただけだろう。検察と違い、裁判所は独立機関としての良さというか、鈍さがあり、政治的な意図はあり得ない。今回の間の悪さは、逆に裁判所が極めて政治から遠い位置にあることを証明したともいえる」と語っています(「東京」9月10日付)。

 たしかに、捜査段階での被疑者取り調べは、弁護士の立ち会いを排除し、外部からの連絡を遮断された「密室」で行われるため、捜査官が供述者を威圧したり利益誘導をするということが少なくありません。そのため、「取り調べの可視化」(全課程の録画)はどうしても必要です。「言ってもいないことを調書に書かれ、脅されて署名させられた」と公判で主張しても、それを客観的に証明することが難しく、それが「裁判の長期化」「えん罪」の原因につながってきたのです。
 それを防ぐ有効な手段が「取り調べの可視化」です。取調室の中で何がおこなわれたのか、一部ではなく最初から最後まで録画することを義務づけることは必要です。これは、欧米諸国はもちろん、アジアでは韓国、香港、台湾、モンゴルなどで導入されています。日本で導入できない理由は、まったくありません。

 鈴木議員は、一方で「法律違反はしていない」と言いながら、他方でお金を受け取った事実は認めています。……政治家が企業・団体から政治献金を受け取る以上、好むと好まざるとにかかわらず、その「見返り」を求められることになります。なぜなら、企業は利益を追求する組織ですから、献金によって会社に利益がもたらされるとすれば、その献金は「ワイロ」になり、献金が何の効果も上げなかったら会社に損害を与える「背任行為」になるからです。大きな企業になればなるほど金額は大きくなり、罪は深く、財界団体が目的を達成するために旗を振って献金をさせればさせるほど、政策をカネで買う悪行が広がることになります。これまでの政治がそれを示してきました。
 民主主義を根本からむしばんでいく企業・団体献金は、ただちに禁止に踏み出すべきだというのが私たちの考えです。国民主権を確立するためにも、それは必要なことです。

 鈴木議員の失職・収監に関連して、いろいろと大切な問題を考えさせられました。日本に民主主義がしっかり定着・発展する公平・公正な社会となるよう、私も尽力する決意を改めて固めています。――ではまた来週、お会いしましょう。

 ◇◆今週の「奮戦記」より◆

 住田安さんを偲ぶ会に出席しました
                    (「奮戦記」9月17日付より)

 午後、愛知県名古屋市の労働会館東ホールにおいて、2010年5月27日に亡くなられた住田安さん(元日本共産党中央委員・愛知県委員長)を偲ぶ会が催され、私も参加しました。住田さんは1930年4月生まれ。享年80歳でした。岩中正巳県委員長が実行委員会を代表して挨拶。司会は、当時書記長だった森嘉哉さんがあたりました。
 約100人の参加者。うち10人を超える方々が、住田さんを偲んでエピソードを交えながらお話をされました。皆さんのお話をお聞きしていると、住田さんは一人一人の党員を人間として信頼し、温かい心で愛知県党を築いてこられた方だということがよく分かります。愛知県党の精神的支柱として、亡くなる直前まで大きな役割を発揮されてきたすばらしい指導者でした。
 私が東海ブロックの候補者になったときには、すでに県委員長を退任された後でしたので、直接お話をする機会はほとんどありませんでした。いろいろとお話をしてみたかったと思います。それが残念です。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【10.09.18】金融労連第5回定期全国大会で連帯の挨拶
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100918-172032.html
【10.09.17】住田安さんを偲ぶ会に出席しました
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100917-230617.html
【10.09.16】日本経団連の「税制改正」要望は経済をどこに導くか
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100916-232110.html
【10.09.15】国民大運動実行委員会全国代表者会議で国政報告
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100915-212605.html
【10.09.14】民主党は政治の行き詰まりをどう打開するか。工藤氏招き経済勉強会
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100914-233710.html
【10.09.13】政府は名護市議選で示された民意にどう応えるのか
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/100913-232727.html

◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
 → http://www.sasaki-kensho.jp/magazine/

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   佐々木憲昭WebSite: http://www.sasaki-kensho.jp
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