国会での活動
【13.04.19】0増5減区割法案を与党が強行採決 佐々木議員が反対討論
2013年4月19日、自民・公明両党は政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会で、小選挙区の「0増5減」に伴う区割り改定法案の採決を強行し、日本共産党とみんなの党が反対し、与党の賛成多数で可決しました。民主、維新、生活は委員会を欠席しました。
質問に続いて、反対討論に立った佐々木憲昭議員は与党単独で委員会を開会し、質疑打ち切り・採決まで強行したことに抗議。「選挙制度は民主主義の根幹であり、土台だ。すべての政党、会派が参加して議論すべきで、与党の多数をもって強行することは議会制民主主義を根底から破壊することになりかねない」と批判しました。
小選挙区制の制定時に日本共産党が、民意をゆがめ、2倍の格差容認だと反対したことをあげ、「出発点から問題のある制度を20年近くも維持してきた各党の責任が厳しく問われる」と述べました。
「0増5減」案について、格差が2倍を超える選挙区をとりあえずなくすという姑息(こそく)なびほう策でしかないと糾弾。自公民が狙う比例定数の大幅削減をあげ、小選挙区制を維持・固定化して、抜本改革を棚上げしようとするものだと批判しました。
佐々木議員は、小選挙区制が民意を大きくゆがめる根本的欠陥をもつことが6回の総選挙の結果で浮き彫りになったと指摘。「1票の格差」でも人口移動に応じて「格差是正」を繰り返すことになり、投票価値の平等とは両立しないと述べ、小選挙区制を廃止し、民意が反映する選挙制度への抜本改革こそやるべきだと主張しました。
佐々木議員は、議員定数削減の動きについても、消費税を押し付けるための口実に持ち出されたものだとし、「民意をさらに切り捨てる極めて不当なものだ」と批判しました。
この日、伊吹文明衆議院議長は、法案をめぐって与野党の書記局長・幹事長に対しあっせん案を示しました。
あっせん案は、「0増5減」法案の付則に、定数削減、定数是正、選挙制度改革などについて「早期に結論を得るよう努力する」ことを明記する修正を行った上で、4月25日までに法案を衆院通過させる…などというものです。
日本共産党の市田忠義書記局長は、昨年出された「0増5減」法案に対して、姑息なびほう策であり、小選挙区制を固定化するものだとして反対したことをあげ、それを具体化する区割り法案にも反対だと述べました。
選挙制度改革について各党実務者協議が始まっており、定数削減などを付則に明記することにはそもそも反対だと表明しました。
あっせん案に自民・公明両党が賛同したのに対し、民主、維新、みんなの3党は、定数削減などについて「今国会中に結論を得る」と明記することを主張して反対しました。結局、あっせん案については一致をみませんでした。
また市田書記局長は、議長と与野党の会談をめぐって、定刻が過ぎても、他の参加者を待たせたまま、副議長室に維新、民主、みんなの3党幹事長らが集まって会談していたことについて、「目の前で公然と『密室協議』が行われたことは初めてだ」と批判し、定数削減は民意を削るもので断じて許せないと指摘しました。
この議長によるあっせん案が一致をみなかったことで、約4時間遅れで開かれた倫理選挙特別委員会理事会で、佐々木議員は「全党があつまってから開会するべき。しかし、このまま開会するというなら、抗議の質問と反対討論を行う」と通告。与党は、遅れて委員会に出席したみんなの党の委員と佐々木議員の質疑時間以外の3党の質疑時間を消化する“空回し”を行いました。
リンク【憲昭国会質問データベース】0増5減区割法案を与党が強行採決 佐々木議員が反対討論
リンク【YouTube佐々木憲昭チャンネル】0増5減区割法案を与党が強行採決 小選挙区制の害悪は明らか、定数削減も必要ない(約37分)