国会での活動
【11.12.05】国民に増税 各党は税金を懐に 政党助成金を廃止せよ
2011年12月5日、予算委員会で「政治とカネ」に関する集中審議がおこなわれ、佐々木憲昭議員も質問しました。
佐々木議員は、政治をゆがめる企業・団体献金と、税金を政党が山分けする政党助成金に依存する政党の在り方をただしました。
マニフェストで「企業・団体献金の禁止」を掲げた民主党が、いまだに年30億円にも上る企業・団体献金を受け取っている実態を示し、佐々木議員は「その政策を取り下げたのか」と追及しました。
野田佳彦総理大臣は「制度改正が行われていない中で現実的な対応がある」と答弁。佐々木議員は「マニフェストに掲げた以上、受け取りを自粛するのが当然だ」と指摘しました。
そのうえで、佐々木議員は「企業がカネを出して自分の利益を図れば、国民の権利を侵害する」と述べ、党の本部・支部、政治資金団体も含め、全面禁止すべきだと求めました。
野田総理は、「それらを含めて対応する」と述べざるを得ませんでした。
次に、政党助成金について取り上げました。
政党助成金の制度創設以来、これまで5358億円が各党に配られ、依存率が民主党82.7%、自民党67.4%にも上っているとして、佐々木議員は「ここまで依存率が高まれば“国営政党”と言われても仕方がない」と強調しました。
さらに、使い残した政党助成金を63億7000万円も、各党がためこんでいる事実を示し、国庫に返還すべきだと追及。2534万円もためこんでいる蓮舫行政刷新担当大臣は「自分が引退する時に返還する」と答えました。
佐々木議員は「毎年受け取り、使い残しているなら、すぐに返すべきだ。政党助成金こそ事業仕分けの対象にすべきだ」と批判しました。
佐々木議員が「国民から浄財を集める努力をせず、血税で党財政を賄うと、感覚が麻痺して庶民の痛みが分からなくなる」とただすと、野田総理は「政党助成金の評価はいろいろ。政党間で協議するテーマだ」とごまかしました。
佐々木議員は、「国民に消費税を押しつけながら、自分たちはその税金を懐に入れるのはあまりに身勝手だ。ただちに政党助成金を廃止し、企業・団体献金は禁止すべきだ」と主張しました。
論戦ハイライト
衆院予算委 集中審議
佐々木議員 助成金使い残しは被災者に
平野復興相 復興財源は国民が負担する
「しんぶん赤旗」2011年12月6日付
政治をゆがめる企業・団体献金を禁止し、政党助成金は廃止せよ--。5日の予算委員会で「政治とカネ」集中審議にたった日本共産党の佐々木憲昭衆院議員。日本共産党以外のゆがんだ政党の在り方が浮き彫りになりました。
民主 企業・団体献金 年30億円
佐々木氏は「企業・団体献金の禁止」をマニフェストに掲げた民主党が年3-億円(総務相と都道府県分)もの献金を受けている実態を示しました(09年)。
佐々木 これだけもらっているということは、「企業・団体献金の禁止」の政策を取り下げたのか。
野田佳彦首相 制度改正がおこなれていないなかで、現実的な対応がある。
「現実的対応」と称して正当化する首相。佐々木氏は、1994年に政治家個人への企業・団体献金を禁止の方向が決まったのに、政党・支部と政治資金団体へは禁止しなかったために野放し状態になっていると告発。企業・団体献金を受けとる支部が民主党で627、自民党は7352に達すると紹介すると「オオーッ」と驚きの声があがりました。
佐々木 企業がカネの力で政治に影響を与えて自らの利益を図れば、主権者・国民の基本的権利を侵害することになる。企業・団体献金の禁止は党本部、支部、政治資金団体のすべてを対象にしないと尻抜けになる。
首相 尻抜けがないようにしていくのが基本だ。(党支部の受取自粛は)地域に任せている。
佐々木 支部は自由というのはおかしい。全部規制するべきだ。
政党助成金こそ仕分け必要
佐々木氏は、企業・団体献金に加えて政党助成金まで分け取りする“二重取り”の問題を取り上げました。
1995年以来、日本共産党以外の政党が受け取った政党助成金は5358億円。佐々木氏は、“党収入の40%を上限にする”との「合意」(細川護熙元首相と河野洋平元自民党総裁)などが反故にされてきた経過を示し、民主党が収入の82.7%、自民党は67.4%を政党助成金に依存している実態を告発。「国営政党」ぶりを批判しました。
そのうえで、各党が政党助成金の使い残し分63億7千万円を「基金」としてため込んでいる実態を指摘しました。
佐々木 蓮舫大臣、あなたが代表を務める支部が、2534万円と一番多い。
蓮舫 国会議員をやめるとき、国庫に納付するためにも大切に使ってムダ遣いといわれないようにしている。
佐々木 税金は大切に使うのは当たり前。毎年、使い残したら国庫に返納すべきだ。政党助成金こそ「事業仕分け」の対象にすべきだ。
2424万円もためこんだ平野達男復興担当相は--。
佐々木 復興財源の確保が大変な時に、使い残したものは被災者に回すべきではないか。(「そうだ」の声)
平野 一つの考え方だと思うが、財源確保法案で確保され、国民の皆さんに負担をお願いすることが決まっている。
佐々木 国民に負担させたから、自分は返さなくていいという理由は成り立たない。
佐々木氏は、「日本共産党は1円も受け取っていない。政党助成金はただちに廃止し、企業・団体献金もただちに禁止するべきだ」と強調しました。