国会での活動
【08.11.21】再就職等監視委員、NHK経営委員、社会保険審査会委員などの「同意人事」についての意見表明
2008年11月21日、衆議院本会議で、政府から提案された再就職等監視委員会委員、NHK経営委員、社会保険審査会委員など6件19名の国会同意人事案の議決が行われました。
佐々木憲昭議員は、それに先立って開かれた議運委員会で意見表明をおこないました。
また、政府は、公正取引委員会委員に上杉秋則氏(元公取委事務総長)を充てる人事案を国会に提示しましたが、この日、議院運営委員会に出席した鴻池祥肇・内閣官房副長官は、その人事案を「取り下げたい。その理由は後日、説明したい」と述べました。
政府が、提案した人事案を撤回するというのは、きわめて異例な事態です。
それは、野党側の調査で、上杉氏が「弁護士資格」を持っていないにもかかわらず、出版物などで「弁護士」という肩書きを用いていたことがわかったためです。
衆参両院は、予定していたこの人事案採決を見送りました。
上杉氏は公取委に在職中に、弁護士資格を持たないのに架空の弁護士名(弁護士の肩書きのペンネーム)で月刊誌に論文を寄稿していました。
さらに日本共産党の調査で、独占禁止法に関する実名での著作を紹介する出版社のチラシに、弁護士の肩書を使用していたことも判明しました。弁護士法に違反する行為です。
このような人物を、「法律に精通している」という理由で国会に正式に提案した政府の責任が、改めて問われます。
この日、参議院本会議でも同意人事の採決が行われ、NHK経営委員の政府提案した4人のうち3人が、反対多数で不同意となりました。不同意になったのは前田晃伸(新、みずほフィナンシャルグループ社長)、篠崎悦子(再、ホームエコノミスト)、多賀谷一照(再、千葉大学教授)の3氏。桑野和泉氏(新、旅館「玉の湯」社長)のみ同意されました。再就職等監視委員会委員長、同委員も、参議院で不同意となりました。任命には衆参両院の同意が必要なため、これらの人事案は白紙に戻ります。