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国会での活動

国会での活動 − 国会質問財政(予算・公共事業)金融(銀行・保険・証券)

【07.05.09】政投銀への国有地格安払い下げを追及

 2007年5月9日、財務金融委員会が開かれ、佐々木憲昭議員は、8日に引き続き政策投資銀行法案について質問しました。

   佐々木議員が取り上げた問題は、日本政策投資銀行(=政投銀)が完全民営化の前に、会計法上の優遇待遇を用いて安価に国有地を取得しようとしていることです。
 問題の国有地は、政投銀の本店に隣接する東京駅前大手町の土地約860平米。現在は、駐車場として賃貸契約で政投銀が利用しています。
 財政法上、国有地の売却は一般競争入札により適正な価格で行わなければならないとされています。
 ただし、会計法および予算決算及び会計令で、地方自治体や日本政策投資銀行などに対しては、公共的利用を支援する目的から随意契約で優先的に売却できることとなっています。
 政投銀は、現在国会で審議されている株式会社日本政策投資銀行法で、将来、完全民営化されることが明記されています。

 この大手町の土地一体の再開発は、内閣の都市再生本部が都市再生プロジェクトとして認定しているものです。
 佐々木議員は、再開発で地価が上がるのではないかと指摘しました。専門家がこの地域は年3割から4割地価が上昇していると評価しているからです。
 その国有地を、政投銀が安価に民営化前に駆け込み取得しようとしています。
 尾身幸次財務大臣は、売却するとしても不動産鑑定士の評価を参考とし時価で売却するとの答弁を繰り返すだけで、今後の地価の上昇については答弁を拒否しました。

   大手町再開発の母体となっている「大手町まちづくり推進会議」に、民間企業とともに政投銀も当初から地権者として参加しています。
 地価の上昇を十分に知りながら、国民の財産を不当に安く払い下げてもらおうとしていることは明らかです。
 この事業の実施主体である「大手町開発」の内容が、匿名となっておりきわめて不透明です。
 佐々木議員は、参加企業と出資額について委員会に資料を提出するよう求め、理事会で協議することとなりました。

 また、佐々木議員は、政投銀(前身の日本開発銀行及び北海道東北開発公庫)が、苫小牧東部開発、むつ小川原開発、臨海副都心開発などの大型開発に投融資してきた責任を追及。
 むつ小川原開発、苫小牧東部開発につぎ込んだ資金のうち償却した金額は、合わせると貸し付けで1309億円、出資では合わせて35億円、合わせると1345億円を償却しています。
 佐々木議員は、「国民の財産をそれだけ毀損した、その責任は一体どこにあるのか」と追求。
 尾身財務大臣は、当時の全国総合開発計画で、何十年にもわたり、推進、追求してきたプロジェクトであり、その地域における企業の立地が計画どおり進まなかったと結果になったことは残念と述べ、「どこの責任というよりも、国全体としてそういう方向を一時大いに推進したわけで、そういう方向のやり方というのが現在の目から見るとやはり問題があったなと言わざるを得ない」と答弁しました。
 佐々木議員は、当時の高度成長の延長線上で、土地神話という幻想の中で、極めて巨大な開発に突入していった政治的な責任、政府の責任が極めて大きいと批判しました。

 この質疑の中で、政策投資銀行の小村総裁は、この大手町開発に政投銀は出資していないと否定しました。しかし、これは事実と全く違うものでした。
 22日の質疑の冒頭、小村総裁は訂正と謝罪の答弁を行いました。


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