国会での活動
【06.11.01】法務委・財金委の連合審査で信託法案について質問
2006年11月1日、財務金融委員会と法務委員会の連合審査がおこなわれ、佐々木憲昭議員は、信託法について質問しました。
佐々木議員は、信託法により企業が事業部門を切り分けて、子会社に事業信託した場合、「労働者が団体交渉をおこなう相手は、もとの企業か子会社か」と質問しました。
これに対して、長勢法務大臣は、「労資間の合意により相手は違う」と答弁しました。
さらに、佐々木議員は、一方で労資間の合意がないまま事業委託がおこなわれた場合、この法案では労資関係、指揮官監督があいまいで、「このままでは偽装請負にもなりかねず、何らかの対応が必要」とただしました。
長勢法務大臣は、「規制上は労働法の問題」とのべ、本改正案において対応策を考えないとの態度をしめしました。
佐々木議員は、「労働者の権利が阻害されることのないよう、適切な対応」を求めました。
続いて、法人税の課税問題についてただしました。
これまでの法人税法では、事業信託に出された事業で利益があがっても、法人税が課税されません。
そうなると、「大手企業が、事業部門を次々に事業信託に切り分ければ、課税逃れができる」ことになります。
石井財務省主税局長は、「来年度の税制改正で適切に対応する」と答弁しました。
佐々木議員は、「法人税の課税回避を防ぐ方法も示されず、検討の結果、どのような課税になるかわからないまま、法案だけを採決するというのは極めて問題だ」と、政府の態度を批判しました。
また、佐々木議員は、企業の透明性の問題について指摘。
最近、資産管理業務に特化した信託銀行に株式を預託する事例が非常にふえています。個別企業の株式保有が5%以上になった場合には、企業名は出てきますが、信託口株式保有した場合、5%を超えたとしても信託銀行の名前しか出てきません。これでは、株式の真の所有者がわからないということになります。
佐々木議員は、「透明性を確保する方策を検討しないといけないのではないか」と強調しました。