国会での活動
【06.04.19】国民の税金を自民党に環流させるようなものだと追及
2006年4月19日、行政改革特別委員会で総理出席による締め括り総括質疑が行われ、佐々木憲昭議員は国から補助金を受けている公益法人が自民党に多額の政治献金を行っている事実を指摘し追及しました。
たとえば、公益法人である日本歯科医師会が、代表者・会計担当・住所などがまったく同じ政治団体=日本歯科医師連盟をつくり、自民党に巨額の献金してきました。
佐々木議員は、「脱法的に政治団体をつくり献金するようなものは公益法人として認めるべきでない」と批判し、このようなことが今度の「行政改革推進法案で規制できるのか」と質問。
これにたいして、中馬行革担当大臣は「補助金を不適正に使われている場合は、認めない」と答えました。
公益法人のあり方については、1996年の閣議決定で「不特定多数の者の利益の実現を目的とする」と定められています。構成員の内部利益を図るための団体は公益法人としてふさわしくないという趣旨です。しかし、実際には特定の利益を図るための業界団体が公益法人として存在し、国から多数の補助金や天下りを受け入れています。
佐々木議員は、約5000の公益法人(本省庁所管分)のうち約2200法人が5710人の天下りを受け入れ、509法人が約3555億円の補助金を受けていることを示しました。
補助金を受けている公益法人は政治献金が禁止されていますが、「調査・研究の場合は規制外」としているため献金がまかり通っています。04年をみると、東京都所在の公益法人本体から3.4億円、公益法人と一体の政治団体から3億円の献金が自民党に流れています。
経済産業省所管の業界団体である日本電機工業会、日本自動車工業会、日本鉄鋼連盟をとりあげ、この5年間で国からの補助金が約15億円も出ている一方で、自民党に9億円も献金しています。
佐々木議員は、「補助金を受け、減税までされている公益法人が自民党に献金すると、国民の税金が自民党に環流することになる」とのべ、疑惑を招くような献金は受け取らないと言明すべきだと要求。
小泉総理は「政治団体と公益法人の活動に誤解ない区分けが必要だ。よくわきまえて行動すべきだ」と答弁しました。
今回の「行革」関連法案は、国の補助金=税金が自民党に還流する構図に対し、何ら規制する内容になっていません。
最後に、佐々木議員は、「企業・団体献金を禁止し、政党助成金を廃止すべきだ」と強調しました。
TBS系「みのもんたのサタデーずばッと」でも取り上げ
この質問は、4月22日早朝、TBS系の報道番組「みのもんたのサタデーずばッと」でも、取り上げられました。
司会のみのもんた氏は、天下り先になっている公益法人に年間5.5兆円もの補助金が出されていることを挙げ、「とんでもない、許せない、びっくりした」としてフィリップを掲げました。
ここには、「国会で共産党が指摘」として、委託金・補助金1億1000万円を受け取り、5人が天下りした公益法人から、自民党の政治資金団体である「国民政治協会」に1億6400万円の献金が流れている事が示されていました。
実際、この問題を国会で追及した佐々木議員は、日本電機工業会、日本鉄鋼連盟、日本自動車工業会が補助金などを受けながら、国民政治協会(自民党)に献金している、と指摘。「ほんらい、違法だが実際はいろいろな抜け道がつくられている」と述べました。
また、「天下りは個々の役人の問題ではなく、組織的にやっていることが問題だ。利権があるところに天下り、癒着している」と強調しました。
佐々木議員の指摘に対して、「第二官庁をつくっているようなものだ」(政治評論家の岩見隆夫氏)、「政官業癒着の税金無駄遣いを政治が認めているということだ」(社民党・福島瑞穂党首)などの声が相次ぎました。
自民党の平沢勝栄衆院議員は「役所では52、3歳で肩たたきが始まるので、再就職先をあっせんしないといけない」と弁明しましたが、佐々木議員は「(政治献金を)受け取らないと宣言すべきだ」と批判しました。