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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード金融(銀行・保険・証券)

【政治経済キーワード】無認可共済

2005年4月15日


 共済は大きく2つにわかれます。1つは、JA共済や全労済、CO・OP共済、中小企業共済など、「根拠法のある共済」(認可共済)といわれるものです。これらは、たとえば農業協同組合法、消費生活協同組合法、中小企業等協同組合法などの根拠法令に基づいたものです。2つは、上記以外の「根拠法のない共済」です。
 無認可共済とは、この「根拠法のない共済」のことを指しています。これらは監督官庁もありません。ここ数年間で急増し、任意団体をはじめ、株式会社、公益法人、商工会議所、NPO法人など様々な組織形態の団体によって運営されています。規模や種類も大小様々です。生命・身体に関わる商品を扱うものから、家財保障やペット向け医療保障、葬儀代保障など多種多様。扱う金額(保障額)も、保険会社と同程度の高額なものから少額の見舞金程度のものなど、様々です。

 これらの無認可共済のなかには、地域や職場など限られた範囲の人々が共同の基金をつくり、災害や不幸にあった人に給付金を払う本来の互助会的な制度として発展・運営している団体が少なくありません。また、既存の保険では満たされない顧客の多様なニーズにこたえ健全な運営を行っている団体も数多くあります。
 同時に、いま大きな社会問題となっているのは、団体名や商品に「共済」の名を使用して詐欺的行為を行ったり、子会員を親会員に紹介すれば掛金からマージンを受け取れるマルチまがいの勧誘方法を行うなど、トラブルが急増していることです。無認可共済は、一般に「数千団体は存在する」といわれていますが、このような「悪徳無認可共済」を含め、その全貌は明らかになっていません。総務省の全国調査でも、その実体が確認できたものだけで、わずか370団体にすぎません。

 4月14日衆議院を通過した保険業法改正案は、このような「根拠法のない」「監督官庁もない」――“野放し状態”になっている無認可共済に対し、一定の基準を設けて規制を行おうとするものです。これは、無認可共済に限定した応急措置ですが、被害者の救済やトラブルを未然に防止するうえで緊急に求められているものです。その点で、日本共産党はこの改正案に賛成しました。
 一方で、今回の法改正には、「政省令で定める」箇所が110箇所もあり、今後の「法規制」の内容が明確になっていないなど、少なくない問題点も抱えています。それらは、4月13日の財務金融委員会の討論で佐々木憲昭議員が指摘していますので、ご参照下さい。

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