国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【03.12.04】足利銀行は金融庁が破たんさせた「増資に応じた善意の出資者を救済せよ 」
足利銀行の破たん・一時国有化という突然の事態は、地元栃木県はもちろん全国にきわめて大きな衝撃を与えました。
栃木県内の中小企業数は約4万5000社にのぼり、そのうち約6割が足利銀行と何らかのかたちで取引があるといわれており、影響はきわめて大きなものがあります。
この事態を受けて2003年12月4日に急きょ財務金融委員会が開かれ、佐々木憲昭議員が質問に立ちました。
佐々木議員は、金融庁がこれまで適用したことがない厳しい基準で足利銀行を破たん追い込んだことを事実経過と関係者の証言から明らかにして金融庁の責任をただすとともに、足利銀行を支えようと過去2回にわたって増資に応じた地元の出資者を救済するよう求めました。
佐々木議員は「銀行側の主張を退け、金融庁が厳しい査定を押し付けた」ことが原因だと追及。1999年と2002年に善意の増資を引き受け、無価値となった株を保有する法人・個人の合計が1万5126件にのぼる資料も示して、被害補償対策を政府に強く求めました。
金融庁の査定に関しては、関係者の話をもとに、前回まで採用されていなかった資産の価値を小さく評価する「収益還元法」を金融庁が強引に押し付けた経緯があると指摘。金融庁の佐藤隆文検査局長は「物件の性格に応じて違う」と述べるだけで、事実を否定できませんでした。
また竹中平蔵経済財政・金融担当大臣は「当事者間(銀行と監査法人)の問題だ」との発言を繰り返し、責任を回避しました。
佐々木議員はさらに、「増資をした分がすべて紙くずとなり、地元では大変な事態になっている」と地元の悲痛な声を紹介。足利銀から提供された資料をもとに、増資に応じた個人が企業数の4倍にものぼることを示し、政府の対応をただしました。これに対し竹中大臣側は「融資なども含め対応したい」と答弁するにとどまりました。
委員会審議では、栃木県選出の自民党議員からも「大手銀並みに査定するように方針が変わったのではないか」との疑念が表明され、「同じ手法が地方銀行にとられていくのか」といった質問が相次ぎました。
2004年1月14日にも、財務金融委員会で閉会中審査が行われ、足利銀行破たん問題での参考人質疑が行われました。参考人の日向野善明足利銀行元頭取、上野紘志中央青山監査法人理事長にたいし、佐々木憲昭議員が質問しました。