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国会での活動

国会での活動 − 政府要請金融(銀行・保険・証券)

【03.05.28】りそな銀行への2兆円公的資金は小泉失政の穴埋め 中小企業を破壊する「竹中プラン」

 2003年5月28日、予算委員会で小泉首相出席のもと、経済・外交等の集中質疑が行われ、佐々木憲昭議員が、りそなグループへの公的資金投入問題と生保が自民党に多額の献金をしている問題について質問しました。
 佐々木議員は、「失政の穴埋めに公的資金を2兆円も投入するというのは根本的に間違っている」と指摘し、「それで中小企業に資金がまわるようになるのか」と追及しました。

りそな問題は小泉内閣の経済政策がもたらした

   りそなグループには、過去3回、合計1兆1680億円の公的資金が注入されています。
 質問の冒頭で佐々木議員は、今回新たに2兆円を投入することになった政府の責任をただしました。竹中金融担当大臣は、「再び公的資金を必要とする状況になった、これは大変遺憾なことだ」と述べ、銀行の経営者全員が退任することなどを答弁しましたが、政府の責任については言及しませんでした。
 これに対し佐々木議員は、「りそな問題は、小泉内閣がすすめてきた経済政策がもたらしたものだ」と強調。小泉内閣が期限を切って「不良債権の最終処理」を強引にすすめ、倒産と失業が増やしてデフレを加速したため、株価が落ちて銀行の体力が落ちたことを指摘するとともに、「竹中プラン」(「金融再生プログラム」)でこれまで以上に査定を厳しくし、銀行を内部から締め上げた結果、りそな銀行は経営難に追い込まれたと述べ、「こうなれば、どんな銀行だって経営が難しくなるのは当たり前だ。追い込んだのは小泉内閣ではないか」と小泉総理の責任をただしました。

   小泉首相は、「不良債権早期最終処理」の方針を「迷うことなく」すすめる考えを示し、みずからの責任については、「いずれ選挙がくる。選挙で国民に信を問いたい」と答弁しました。
 佐々木議員は、小泉内閣の政策が金融機能を低下させていると述べ、「失政の穴埋めに公的資金を2兆円も投入する、こんなやり方は根本的に間違っている」と小泉首相の姿勢を批判しました。

公的資金を投入して中小企業をつぶすのか

   次に佐々木議員は、「2兆円を投入したら、中小企業に資金が回るようになるのか。その保障はどこにあるのか」と述べ、公的資金投入によって「竹中プラン」が打ち出した「特別支援銀行」となるりそな銀行の借り手中小企業が、どのように扱われるのかを明らかにしました。
 金融庁は、4月4日に公表した方針(「特別支援金融機関における『管理会計上の勘定分離』について」)で、「特別支援銀行」の借り手を「再生勘定」と「新勘定」の2つにわけ、「再生勘定」には「要注意先」以下の債権を入れ、「新勘定」にはそれ例外の「正常債権」などを入れて管理することを明らかにしています。金融庁方針では、「再生勘定」は「不良債権の早期処理等の観点から」管理すると書いています。これまで、政府は「破たん懸念先以下」を不良債権といって処理を加速してきました。ところが、こんどは「要管理先以下」という区分をもってきて、不良債権の早期処理をすすめるというものです。
 「要管理先」の債務者とは、「全部または一部が要管理債権である債務者」(金融庁「金融検査マニュアル」)です。つまり、ある企業が3件の融資を受けていた場合、その1つの返済が3ヶ月以上滞った、あるいは返済条件の変更を受ければ、その企業は「要管理先」になるということです。佐々木議員は、「こういう中小企業も不良債権処理の対象として扱われて、つぶされてしまうんじゃないか」と、政府の対応をただしました。

   竹中大臣は、「再生勘定は再生に向けて、公的資金を注入した結果を出していただく、そのようなしっかりした管理をしていただいたい」と、再生に向けて努力する旨を強調しました。
 これに対し佐々木議員は、「再生というからには、不良債権処理の対象から外すのか、融資を継続するのか、借金は免除するのか。ここに入れたら全部が再生されるのか」と追及しました。竹中大臣は、「それはまさに銀行の経営判断になる。」「再生させるものは再生させる。スリム化していくものはスリム化をしていく」と述べました。
 佐々木議員は、「来年の3月までに不良債権を半分に減らす政府の大方針が変わらない限り、再生といってもそれは言葉だけだ」と批判し、「竹中プランで中小企業が生き返って大変喜んだという話は聞いたことがない。どんどんつぶされて怨嗟の声が満ち満ちている」と述べたうえで、「竹中プラン」を撤回し中小企業に資金がまわる政策に転換するよう求めました。


 佐々木議員に対し、小泉首相が「いずれ選挙がくる。選挙で国民に信を問いたい」と答弁したことを、各マスコミが取り上げました。


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