国会での活動
国会での活動 − 政治経済キーワード、税制(庶民増税・徴税)
【政治経済キーワード】2003年度税制改正答申
2002年12月6日
税制については、毎年、予算編成と並行して改正内容の検討が行われます。これを「年度改正」といいます。年度改正は、8月末に各省庁が財務省に対して「税制改正要望」を提出するところからスタートします。財務省と各省庁の折衝が進むと同時に、政府税制調査会(首相の諮問機関)で改正事項の審議が行われ、年末までに「答申」がまとめられます。与党・自民党も独自に「税制調査会」を開き、「税制改正大綱」をとりまとめます。これらを受けて、年明けには、「税制改正要綱」が閣議決定され、法改正が必要なものは1月から始まる通常国会に法案として提出されます。
政府税制調査会は、11月19日に「2003年度税制改正答申」を発表しました。今年の「答申」は、庶民大増税を打ち出した小泉税制改革の「基本方針」(今年6月)の「第一歩として」、来年度に実施する事項を示したものと位置付けられています。
「答申」は、経済情勢を踏まえて減税を先行させるとしていますが、答申に盛り込まれた減税項目は、財界が要求してきた法人税の研究開発費減税など大企業向けのものばかり。その財源を確保するため、庶民や中小企業には大増税を強いるものとなっています。
中小企業には、法人事業税への外形標準課税の導入を「早急に導入すべき」と明記し、消費税増税の地ならしをねらって中小企業特例措置の廃止・縮小を打ち出しました。個人に対する税制では、配偶者特別控除や特定扶養控除の廃止・縮減で所得税の増税をはかり、発泡酒などの税率引き上げまでねらっています。
いまやるべきことは、「小泉不況」に苦しむ国民の暮らしと営業に増税の追い打ちをかけることではなく、政策の重点を国民生活応援に切りかえることです。「年度改正」のとりまとめにむけて山場を迎えるいま、政府の大増税計画をやめさせるための運動が大切になっています。