国会での活動
国会での活動 − 国会質問、金融(銀行・保険・証券)
【02.11.07】預金保険法等改正案の代表質問 小泉内閣は不良債権を最も増やした内閣
2002年11月7日、本会議で、流動性預金の全額保護措置を2年間延期することなどをもりこんだ「預金保険法一部改正案」など金融3法案が審議入りし、佐々木憲昭議員が質問に立ちました。
法案質疑に先立って、佐々木議員は、小泉総理が10月30日にとりまとめた「経済対策」による不良債権処理加速策について論じました。
佐々木議員は、「最終需要を拡大せずに不良債権処理をやれば、処理しても処理してもその残高が増え続けるというのが、これまでの実績」だとして、最重点課題として不良債権処理をかかげデフレを加速させた小泉総理が、これまでの内閣でいちばん大きな不良債権をつくった総理大臣だとその責任を追及しました。
さらに佐々木議員は、「政府が決めた不良債権処理の加速とは、失業と倒産の加速でありデフレの加速だ。小泉内閣の政策が不況をいっそう深刻化させ、不良債権を増やし経済全体にとりかえしのつかないダメージを与えるという認識は、総理にはまったくないのか」とただしました。また、銀行への公的資金投入について、倒産と失業を増やすために血税を使うのではなく、ぎりぎりのところで頑張っている中小企業を支援し、失業者を救うためにこそ使うべきだと求めました。
小泉総理は、「日本経済再生のため、その終結に向けて不良債権処理を確実に進めていくことが私の責務」、「不良債権の処理は、金融機関の収益力の改善や貸出先企業の経営資源の有効利用などを通じて、新たな成長分野への資金や資源の移動を促すことにつながる」と答弁しました。
提案されている「預金保険法改正案」について、佐々木議員は、「深刻な不況と信用不安のもとで、現在は、ペイオフ解禁の条件にないことは明白」だと述べたうえで、「しかし、今回の延期措置は、小泉内閣がすすめる不良債権「早期最終処理」の集中処理期間に対応して2年間に限定したものとなっているところに問題がある」と強調。「ペイオフ解禁は、経済の立て直し政策によって景気を回復させることを大前提におこなうべき。ともかく機械的に2年間という期限を切って解禁するというやりかたは、きわめて乱暴であり無責任」と述べました。
また、佐々木議員は、「金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法案」について、地域金融機関に対して、中小企業支援よりも収益力の強化を求め、不況で苦しんでいる中小企業の経営難に追い打ちをかけるものだと指摘。自己資本比率や金融検査マニュアルで画一的な基準を押しつけるのではなく、地域経済や地域の中小企業への貢献度によって金融機関を評価するよう行政の転換を求めました。