国会での活動
【02.09.05】予算委員会で鈴木宗男議員の偽証告発を議決
2002年9月5日、予算委員会が開かれ、鈴木宗男議員を議院証言法にもとづき、偽証で告発することを議決しました。委員会では、津島予算委員長より、鈴木議員の3月11日の証人喚問で行った証言について、偽証の疑いが濃厚になったことが報告され、全会一致で議決されました。
告発状は、同日中に、最高検察庁に提出されました。
この議決に先立ち、前日4日に、予算委員会の理事会が開かれました。
その結果、(1)後援会企業の島田建設からの受け取った裏金を適正に処理したかのように証言していたこと、(2)島田建設による私設秘書給与の肩代わりを了解しながら、事実関係は知らないと証言していたこと、(3)2000年のモザンビークへの緊急援助隊の派遣について外務省に圧力をかけたことを否定していたことの3点での偽証告発を全会一致で合意しました。
この日の理事会は秘密会として開かれ、これらの3点について、法務省刑事局長から説明を受け、協議しました。また鈴木議員の代理人弁護士が予算委員長に提出した反論の「上申書」もあわせて検討されました。
野党側は、鈴木議員の偽証は、3点にとどまらず、国後島の「ムネオハウス」入札疑惑やディーゼル発電施設建設問題など多くの点で偽証の疑いがあると指摘しました。
これに対し法務省は、「最高裁の判例では、何か1点について告発があれば証言全体が対象になる」と答え、野党側が指摘してきた点にも偽証罪がおよぶ可能性があるとの考えを示しました。
さらにこの日の理事会で、公明党冬柴幹事長が行った「捜査当局から起訴したい、それについては告発の意思がほしいと伝わってくれば、（国会として）それに従うべきだろう」との発言がとりあげられ、与党が謝罪しました。公明党理事代理も「申し訳なかった」との陳謝しました。
野党側は、公明党が国会の場で偽証告発に自民党とともに反対してきた経過を指摘し、こういう発言は法務省が捜査内容を与党に伝えていると疑われても仕方がないと批判しました。
鈴木議員の偽証告発をめぐっては、日本共産党など野党4党が「ムネオハウス」建設工事入札に関する偽証の疑いで、5月10日の予算委に告発を求める動議を提出しましたが、自民、公明、保守の与党3党が「偽証となる判断材料はない。何ももっていない」（自民党）などと述べ、否決していました。また野党4党は、7月22日の予算委員会でも偽証罪の告発を求める緊急動議を提出しましたが、与党3党によって黙殺されています。
