2012年03月08日 第180回 通常国会 財務金融委員会≪総理出席≫ 【662】 - 質問
消費税に頼らず社会保障を拡充させる道へ転換を
2012年3月8日、衆院本会議で、一部の大企業への優遇措置が盛り込まれた租税特別措置法案と東日本大震災復興特別会計の改定法案が賛成多数で可決。日本共産党は反対しました。
本会議に先立つ財務金融委員会で、佐々木憲昭議員は、政府への質疑、総理ヘの質疑、討論に立ちました。
二つの質疑で、佐々木議員は、消費税に頼らず社会保障を拡充させる道へ転換するよう求めました。
佐々木議員は、世論調査でも6割の国民が反対する消費税増税ではなく、大企業や富裕層に応分の負担を求め、ムダ遣いを一掃して、12兆円から15兆円の財源を確保すれば、消費税に頼らず社会保障を充実させる方向に転換できると主張しました。
佐々木議員は、国民新党の自見庄三郎金融担当大臣が、消費税増税法案の閣議決定で署名を拒否する可能性があるが、そのときは連立を解消するのかと質問。野田佳彦総理大臣は「ご理解をいただくようにする」とのべました。
議事録
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
五分ですので、端的にお聞きします。
一般論でありますが、閣議決定の際、ある案件について反対する大臣が一人でもいたらどうなるのかという点です。多数決というのはあり得るのか、それとも、全閣僚一致、これが原則なのか。反対した大臣の扱いは、全閣僚一致という原則であるときには一体どうなるのか。この点をお聞きしたいと思います。
○野田内閣総理大臣 一般論ということでございますけれども、内閣は、憲法第66条第三項により、国会に対して連帯して責任を負うこととされていますから、内閣の構成員全てが一体として統一的な行動をとることが要請されており、閣議における意思決定は全会一致によるべきものと考えております。
○佐々木(憲)委員 その場合、仮に反対をする大臣が一人いたとしたら、それはどういう扱いになるんでしょうか。
○野田内閣総理大臣 基本的には全会一致でございますから、これまでの過去の例を見ますと、そうでない方がいた場合には、かわっていただくという対応をしてきたというふうに承知しています。
○佐々木(憲)委員 そこで、消費税の問題ですけれども、我々は消費税増税に反対をしてまいりました。これは、低所得者を直撃して、中小企業者の営業を破壊して、全体として景気を冷やす、いいことはないということで、財源を示しながら反対をしてきたつもりであります。
現在与党であります国民新党の自見大臣や、その前の亀井静香大臣に私は質問しました。消費税についてはどうなんですかと聞きましたら、お二人ともこれまで、反対です、増税には反対ですと明確に答えてこられたわけです。
ところが、消費税増税を柱とするこの大綱については、閣議決定の際、自見大臣は署名をした。そこで、では、法案には当然賛成するんですよねと、この場で、委員会でお聞きをしたら、仮定の問題には答えられませんと。賛成するとは決して言わなかったわけです。これは、何回も聞いたがそうでした。
そうすると、法案化したときに署名しない大臣が出てくることもあり得るということであります。署名を拒否した場合は、連立は解消するということになるんでしょうか。
○野田内閣総理大臣 そういう悲観的なたらればにお答えしてもしようがないというふうに思いますが、これまでも、重要政策を推進する際には、連立与党である国民新党の例えば亀井代表あるいは下地幹事長含めて、意見交換をしながら調整をしてまいりました。厳しいお叱りをいっぱいいただきながらも、御理解をいただいて、これまで御賛同いただいてまいりました。
基本的には、そういう丁寧な議論の積み重ねの中で御理解をいただくようにしていきたいというふうに考えております。
○佐々木(憲)委員 亀井代表は、こんな消費税増税なんていうのはとんでもない話だと、最近までずっとそう言っておられるわけであります。したがって、消費税増税を強行すれば、連立を壊す可能性が非常に高い。民主党の中も事実上分裂状態になる可能性もある。そういうことまでしてやるのかどうか。国民全体としていえば、今、世論調査でいうと、平均6割が反対、その声が強いわけであります。
したがいまして、私は、こういう無謀な消費税増税というのはやめて、私たちが提案しているように、それなりに大きな会社の、黒字のある会社には法人税減税をやらず、もとに戻す。それから、一定の所得のある方々には応分の負担をしていただく。そして無駄を削減する。こういうことをしっかりやることによって財源を確保する。我々の計算でいいますと、大体12兆円から15兆円は確保できる。
そういうことによって、社会保障を充実の方向に転換させるということが大事であって、もともと民主党は、消費税増税は4年間やらないと言ってきたんです。しかも、国民生活第一と言ってきたんです。そういう方向から野田内閣はもうすっかり離れて、何か、経団連の言うとおりのことしかやっていない、そういうふうにしか見えませんので、消費税増税には絶対反対だという点を最後に申し上げまして、終わりたいと思います。