東海での活動
東海での活動 − 政府への要請、住民生活、原発問題、公共事業、災害、環境、医療・介護・障害者・年金、愛知県
【11.10.19】愛知県の皆さんと政府要請
2011年10月19日、佐々木憲昭議員は、愛知県の皆さんとごいっしょに、政府要請を行いました。
この要請に参加したのは、日本共産党愛知県委員会常任委員の本村伸子さん、日本共産党名古屋市千種・守山・名東地区委員会常任委員の黒田二郎さん、前名古屋市議会議員の榑松順子さん、豊橋市議の斉藤啓さん、などです。国会から、佐々木議員、井上哲士参議院議員が参加しました。
防衛省に対しては、小牧基地に配備されている空中給油輸送機が共同訓練の際に米軍機に給油できる「覚書」(MOU)締結に抗議し、撤回を求めました。
「覚書」は、藤村修官房長官が3日の記者会見で昨年10月に締結していることを認めたものです。
要請団は「空中給油機が小牧基地に配備されるとき、春日井市の環境部長が防衛庁(当時)に確認し、現行業務と変わらないと答弁している。米軍への給油はこれを逸脱するものではないか」、「明らかに米軍と一体で軍事行動を行うための外堀を埋める作業だ。憲法を踏み越えているのではないか。何が起こっているのか、国民の前に明らかにすべきだ」と指摘し、給油の中止を強く求めました。
井上議員は「小牧基地の空中給油機がアラスカやアメリカ本土で、米軍と訓練を行っているのは、まさに共同で作戦を遂行するためのものだ」と強調。
本村氏が「小牧基地に配備された空中給油機が、周辺事態などに参加しないと断言できるか」と質問すると、防衛省側は「持ち帰って検討する」と述べました。
佐々木議員は「(海上自衛隊艦船の補給した油が、イラク作戦に使われたように)訓練で油を受け取って、その戦闘機がすぐに他国を攻撃するということもあり得る。日本の油が攻撃に手を貸すことになれば、憲法上許されない」と述べました。
「覚書」の撤回を求めるとともに、米軍のどの機種に給油したのか情報公開すべきだと、要請しました。
要請内容の詳細や政府の回答については、本村伸子・愛知県委員会常任委員のホームページもご覧ください。
リンク【のびのびレポート】政府交渉―小牧基地の空中給油輸送機からアメリカ軍へ給油するための日米「覚書」は撤回を!地元自治体に説明せよと要請
リンク【のびのびレポート】政府交渉―庄内川・豊川浸水被害対策、放射能監視体制の強化、熱中症対策など
国土交通大臣、水資源機構理事長への要請文
豊川流域の浸水被害を防ぎ、命と財産、農作物を守るために既存施設の活用を求める要請書
9月21日、台風15号が愛知県東三河地方にもっとも接近し、豪雨と強風によって、家屋の床上・床下浸水、農作物への被害をもたらしました。
今回、豊川の不連続堤から水が流れ出したのは、9月21日17〜18時ごろと報道されています。9月21日17時〜18時の豊橋市での雨量は「0」と観測されています。
それ以前の降水量を見てみますと、9月21日10時〜16時の間にとりわけ豊川上流の宇連川流域の各観測地点での降雨量が184mm〜236mmと大変多くなり、9月21日14時〜16時の2時間にもっとも激しく雨が降りました。
9月21日午前0時の時点で、宇連ダムの貯水量は99.5%、大島ダムの貯水量は100%でした。満水の状態で雨が降ったため、雨はそのまま下流に流れてしまいました。
9月21日、宇連ダムでもっとも放流量が多かったのは、14時41分で269.67立方メートル/s、大島ダムでもっとも放流量が多かったのは、15時25分で212.68立方メートル/s、大野頭首工での放流量がもっとも多かったのは、15時06分で1168立方メートル/sでした。こうした放流を抑えていれば、今回の被害は軽減できたと予測されます。
台風の降水量予測や気象レーダー解析情報、アメダスデータなどを使って、地域の災害予防の観点から宇連ダム、大島ダムの水を事前に放流し、宇連ダム、大島ダムで少しでも豪雨を受け止めることができていれば、被害は小さくなったのです。
このことにたいして水資源機構豊川用水総合事業部は「利水ダムであり、できない。放流については国交省にも伝え連絡して行った」(東日新聞2011年10月6日付)と述べていますが、災害を予防しようという意識が全く感じられません。
ことは、人の命、財産にもかかわる重要な問題です。こうした姿勢をあらため、災害を予防し、命、財産、農作物を守るために、現時点でもできることを最大限行うべきであるという立場から以下のことを求めます。
防衛大臣への要請文
航空自衛隊の空中給油機が共同訓練の際に米軍機に給油できる「覚書」(MOU)締結に抗議し、撤回を求める要請書
藤村修官房長官が10月3日の記者会見で、航空自衛隊の空中給油機が共同訓練の際に米軍機に給油できる「覚書」(MOU)を自衛隊と米軍との間で昨年10月に締結していたことを認めました。
この間、航空自衛隊小牧基地の「基地機能強化」がすすんでいます。KC767J空中給油機4機の配備(2010年1月)と部隊の本格的な運用体制がはじまり、アラスカ州で米空軍演習「レッドフラッグ・アラスカ」へも参加しています。また、C130H輸送機に空中給油機能を付加し、2010年度に実用・運用試験を実施し、2011年度から量産改修を行うといわれています。さらに、中部国際空港の開港以来、自衛隊機による訓練は2007年度11120回から、2010年度13090回へと増加しています。
自衛隊小牧基地が共同使用している県営名古屋空港の周辺自治体である春日井市、小牧市、豊山町は、防衛省に対して、「基地機能強化」反対する意思を示す要望書を提出していますが、今回の「覚書」は、これら地元自治体と住民の意思を踏みにじるものです。
「覚書」は、米軍機への空中給油を可能とし、日米共同訓練だけでなく周辺事態や武力攻撃事態など有事の際にも給油を可能としています。「武力の行使」や「集団的自衛権の行使」を禁じている憲法のもと、これらの行為は憲法違反であり許さるものではありません。
日本共産党は、海外派兵への道をつくり憲法九条を破壊する、空中給油機の配備そのものに反対してきており、「覚書」の締結に抗議し、以下のことを強く求めます。
厚生労働大臣への要請文
低所得・生活保護世帯のエアコン設置など熱中症対策に関わる支援制度の改善を求める要請書
2011年5月30日から9月25日までに全国で4万6385人、愛知県では3383人の方が、熱中症で病院に救急搬送され、亡くなる事例も少なくありません。
現在、生活保護世帯でもエアコン設置費用について生活福祉資金を申請すれば、設置できることになっており、2011年7月19日付「『生活保護法による保護の実施要領について』の一部改正について(通知)」で貸付金を収入認定しないことや返還金分を収入から控除する措置もとられるようになりました。
しかし、同じ生活保護世帯でも保護費以外の収入がない世帯は、生活福祉資金を借りることができないという不平等が生じています。また、65歳以上の生活保護受給者(保護費以外で収入有り)は、連帯借受人・連帯保証人が必要なことから生活福祉資金を借りられない問題も出ています。
さらに高齢者には、生活福祉資金の手続きが煩雑で申請できないという事態も起きています。
死に至る熱中症を予防するためにも以下の対策をとることを要請します。
環境大臣、原発事故の収束及び再発防止担当大臣、文部科学大臣への要請文
福島原発事故による放射能汚染から子どもと住民を守る対策を
東京電力福島第1原子力発電所の事故によって、大量かつ広範囲に放射性物質が放出され、国民の放射能への不安が広がっています。この間、東北地方の牛肉や野菜のみならず、静岡県のお茶などの農産物や水産物が、放射性物質に汚染され、食品の安全に対する危惧が広がっています。私どもが県内で行った「住民アンケート」では、「農産物や魚介類に放射性物質が含まれていないかが心配」「こどもの給食は安全か。献立表で材料の産地を公表してほしい」などの放射能汚染を心配する多くの声が寄せられています。また、災害廃棄物の受け入れ・焼却に県下29自治体・衛生組合が応じる意思を表明していますが、「放射性物質が広くばらまかれないか」などの不安が住民から出ています。国民とりわけ、放射能への感受性が高い子どもの安全を守るために、必要な手立てをとることは、国及び行政の最大の責任です。
日本共産党は今年8月11日に「福島原発事故による放射能汚染から、子どもと国民の健康を守る対策をー徹底した調査、迅速な除染、万全な健康管理を求める」提言を発表し、8月19日には、この提言に基づいて、食品の安全を確保することと農業生産を守るための具体策について必要な措置を求める「福島原発事故による放射能汚染からの食品の安全確保と農業生産を守ることを求める緊急申し入れ」を鹿野道彦農水大臣(当時)に国会議員団として行いました。
私たち愛知県委員会も、地方議員団を先頭に、県や名古屋市など自治体に対し、食品の放射能汚染の検査体制の調査を行い、検査機器の抜本的な多数の配備や検査を行う人員の配置など検査体制の強化を自治体に求めてきました。県や名古屋市などの自治体は国の第2次補正予算なども活用し、若干の検査機器の新たな購入を計画していますが、3月30日から9月30日までに名古屋市が検査した食品はわずか56品にすぎず(9月30日現在)、住民の不安にこたえるものとはなっていません。その原因は圧倒的に検査機器の数や人の配置が足りないことです。
住民の不安を解消し、放射能汚染から子どもと県民を守るために以下の対策を求めます。
検査結果は速やかに公表するとともに、専門家を含む第3者委員会で評価し、公表すること。
国土交通大臣、防災担当大臣への要請文
台風15号の被災を踏まえ、庄内川の河川整備と緊急の防災対策を求める要請書
9月20日から21日に襲来した台風15号は、愛知県、名古屋市にも大きな被害をもたらしました。いま、被災状況をきめ細かく把握するとともに、緊急に必要な対策をとることが急がれます。同時に、これまでの災害対策の評価と今回の災害で明らかになった課題を検証し、今後の河川の整備計画や防災活動に役立てることが大切です。
日本共産党愛知県委員会は、この間、守山区をはじめ県内の台風15号関連の被災地の現地調査を行ってきました。今回、被災された方々から寄せられた声もふまえて、現時点での要望をまとめました。積極的に受けとめていただき、地域防災の充実に力を尽くすため、以下のことを求めます。
【庄内川、豊川など主要河川全般に関して】
- 浸水被害者の救援、復旧、補償要望に誠実に対応すること。
- 台風15号による雨量、水量などの気象状況、出水や被害発生状況、避難状況および災害対策の経過について、地域別および時系列で整理するなど市民にわかりやすく公表し、有識者や市民が検証できるようにすること。乙川、巴川など中小河川についても指導されたい。
【庄内川に関して】
- 志段味の越水地域の庄内川左岸堤防かさ上げ工事など、現在計画している緊急防災工事を急ぐこと。
- 排水路水門を閉じたため内水氾濫が生じた吉根地域の低い堤防のかさ上げを行うこと。
- 今回の台風15号にもとづく状況を検証し、このさい必要な「庄内川水系河川整備計画」の改善・見直しをすすめること、及び、局所的集中豪雨に対応する必要な堤防整備、内水対策など、庄内川河川全域の抜本的な改善整備をすすめること。
【守山区吉根地域の水門(吉根排水ひ管、至来排水ひ管)に関して】
- 今回の名古屋市の水門開閉措置について、住民と専門家をふくめた検証にもとづき、被災住民の補償要望に対して誠実に対応するよう指導されたい。
- 今後、水門の開閉について、あらかじめ関係地域の住民に周知すること。また、連絡周知の方法については、地域住民の要望をよくふまえて決めるよう指導されたい。
- 水門の開閉状況を住民に知らせる防災スピーカー(サイレン)を設置すること。
それらの機器が豪雨時にも機能するよう非常用電源を確保すること。
- 内水を排水する排水ポンプを設置するなど内水対策を講じること。
原発ゼロの請願署名を受け取り
また、この日、愛知県の皆さんが、苦労して集めた原発ゼロの請願署名を託されました。
佐々木議員と井上参議院議員が受け取り、その実現のために頑張る決意を表明しました。