東海での活動
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【11.01.17】PCB処理施設「JESCO豊田」を視察
2011年1月17日、佐々木憲昭議員は、国のPCB処理施設であるJESCO(日本環境安全事業株式会社)豊田事業所が、事故・トラブルを続発させている問題で、現地の施設を視察しました。
政府が全額出資する「日本環境安全事業」(JESCO)は、PCB(ポリ塩化ビフェニール)を処理する会社で、全国に5カ所の事業所があります。
豊田事業所(愛知県豊田市)は、前年11月19日に排気配管から、12月8日にポリタンクから、PCBを含む油を施設内に漏出させる事故を起こしました。
11月19日に起きた液漏れが、12月7日に新聞報道された後、その前後にも起きていたことが明らかになり、事故として報告されただけでも5件にのぼっています。
徹底した調査と処理方式の根本的見直しが求められています。
調査には、佐々木議員をはじめ市田忠義参議院議員秘書、大村義則、根本はるみ豊田市議などが参加しました。
はじめに施設の概要説明を受け、事故のあった現場に入り具体的な経緯をお聞きしました。
驚いたのは、PCBを含む液体が漏出した事故が起こったとき、その現場にJESCOの職員も、運転管理を委託されているTKS(トヨタ環境サービス)の職員も、誰ひとりとしていなかったことです。
派遣先の指揮・監督がなく、派遣労働者しかいないなかで事故対処がおこなわれたこと自体、きわめて異常なことです。
同社の説明では、事故対処をしたのが、本来責任を負うべきJESCOの正社員ではなく派遣社員でした。
その作業は、漏れていた液体をふき取り配管下にバケツを置いただけでした。まことに驚くべき事態です。
同事業所の説明によると、JESCOの正社員は31人、運転会社の作業員は137人。うち派遣社員が101人で、12もの派遣会社から派遣されています。
PCBは十分な知識と訓練を受けた人が管理すべきもので、職長まで派遣社員というのは重大な問題といわざるを得ません。
1日のうち正社員がいるのは日中の8時間だけで、残り16時間は日常的に派遣会社から派遣された作業員同士で指揮・監督を行っており、労働者派遣法上も問題です。
全国に5事業所のJESCOは、派遣社員が極端に多いという実態があり、PCBの処理方法も含めて処理のあり方を根本的に見直すべきです。