アドレス(URL)を変更していますのでブックマークされている方は変更してください。
<< ホームへ戻る

東海での活動

東海での活動 − 政府への要請教育住民生活農林漁業・食の安全雇用・労働者の権利三重県

【10.05.18】三重県の皆さんと政府要請

   2010年5月18日、佐々木憲昭議員は、党三重県委員会の皆さんと一緒に、政府要請を行いました。
 この要請には、かわえ明美参院選比例予定候補、中野たけし参院選三重選挙区予定候補、瀬古由紀子元衆議院議員が同席しました。

 三重県鳥羽市と愛知県田原市を結ぶ伊勢湾フェリーが今年9月末で廃止される問題では、国土交通省にフェリー存続のための国の支援を要請しました。
 国土交通省側が「各県市で存続にむけ協議されており、どういう要望が出されるかを見て判断したい」と表明したのに対し、中野さんは、国のETC割引制度や高速道路無料化がフェリー廃止の大きな要因だと指摘し、「まず、国として存続支援をすると表明した上で、具体的な施策を、地元要望を踏まえてやっていただきたい」と要求しました。
 地域職業訓練センター廃止問題では、三重県鈴鹿市の職業訓練センターが地域の中小企業の技術向上を支える大きな役割を担っていることを強調。「訓練行政からの国の撤退は許されない」と強く継続を求めました。
 燃油高騰対策では、農林水産省に対し、影響を受けるすべての農漁業者が利用しやすく、高騰分の費用が十分補てんされるような制度の改善と実施を要請。
 また、お茶の生産農家の茶葉乾燥などに使う燃料も、燃油高騰対策の助成対象にするよう求めました。
 お茶の燃料費補助について農林水産省は「再び緊急対策が組まれた際、要望を踏まえ補助対象にできるよう受け止めたい」と答えました。
 農林水産省へは、魚価安定対策、地元産木材利用の推進や植林・間伐への助成拡充、地元農水産物を使った学校給食への助成なども求めました。

 要請内容の詳細や政府の回答については、かわえ明美参院選比例予定候補のホームページもご覧ください。
【かわえ明美あったか日記】伊勢湾フェリー存続を…三重の中野たけしさんと省庁交渉(5月18日)
【かわえ明美あったか日記】伊勢湾フェリーに乗り海を渡って「存続」訴える(5月22日)

厚生労働省への要請文(地域職業訓練センターについて)

 政府は、全国83ヶ所にある地域職業訓練センターを2010年度末で全廃する方針をきめ、三重県では、鈴鹿地域職業訓練センターが、廃止対象となっています。
 鈴鹿地域職業訓練センターでは、労働安全衛生法に基づく講習として、「アーク溶接、ガス溶接、クレーン運転、玉掛け、フォークリフト運転技能、クレーン、高所作業者運転技能など」、労働者が安全に働く上で、最低限の技能を取得するために欠かせない講習や、IT講習を行っています。また2009年より、外国人むけに通訳者を配置した職業訓練を実施、外国人労働者が多い鈴鹿地域にとって、重要な役割を担っています。
 国は2009年3月、同年4月から12月の利用が一定基準を満たすセンターは存続し、達成できない場合は廃止するとしました。鈴鹿地域職業訓練センターはこれに照らすと、利用率71.02%、延べ利用人数も20865人で基準を達成していました。ところが厚生労働省は、同年12月25日、突然、全83施設を2010年度末で廃止し、希望する地方自治体に建物を譲渡すると、一方的に方針を転換しました。
 多くの国民に職業訓練の場を保障してきたセンターを廃止することは、「訓練行政」から国が撤退するという大問題です。同センターは、鈴鹿市をはじめ、地域の中小零細企業の発展の一翼を担ってきました。地元の鈴鹿市商工会議所も、「廃止されれば、料金も高くなり、民間のところへ行かないといけなくなる。ものづくりの中心的な役割を担っている中小企業の技能向上を支える役割を同センターはもっている。廃止はすべきでない」との声をあげています。

  1. 地域職業訓練センターの廃止を撤回し、国の責任で地域職業訓練センターを継続して頂くこと。

厚生労働省への要請文(簡易水道について)

 三重県松阪市嬉野花園・上小川地域では、上水道がまったく整備されていません。そのため、住民が個々に山からパイプをつないで水を引き、飲み水として利用してきました。しかし、高齢化がすすむ中で、その維持そのものが困難になってきています。
 現在、同地域に移り住んできた若い住民が、自らでは管理が困難になっている高齢者世帯をまわり、水を引くパイプなどの維持管理を行い、かろうじて飲み水が確保されている状況です。維持管理の費用も自己負担しているのが実態で、若い住民の善意によって、飲み水の維持がなされている状況です。
 現在、住民の多くが80代で、飲み水の維持が困難となれば、集落の維持そのものが困難になります。そのため、以下のように要望します。

  1. 水道が整備されていない集落に対して、簡易なろ過装置の設置補助と、各家庭まで水を引くパイプの設置、その維持補修費用の助成を行って頂くこと。

国土交通省への要請文(伊勢湾フェリーについて)

 三重県鳥羽市と愛知県田原市を結ぶ伊勢湾フェリーが、今年9月末までで廃止することを決定したとの報道が行われました。
 同社によると、09年度の利用見込み客数34万6千人(前年度比24%減)、乗用車7万5600台(同27%減)、バス2900台(同13%減)と低迷し、ピーク時と比べて旅客数で30%、乗用車39%、バス16%まで落ち込んでいます。
 運行廃止の原因は、不況や原油高騰で毎年1億円を越す赤字を出していたこととともに、ETC割引制度や、高速道路の無料化が大きな要因となっています。
 「観光、水産物輸送、地域間交流に欠くことのできない交通手段」である航路の廃止は、鳥羽市にとって死活問題です。
 よって以下、国に対し、強く要望いたします。

  1. 三重県鳥羽市と愛知県田原市を結ぶ伊勢湾フェリーの存続のため、財政支援を始め、国の支援を行って頂くこと。

農林水産省への要請文(燃油高騰対策について)

 一昨年の原油高騰の際、政府によって農漁業者に対する燃油高騰対策を実施して頂いたところですが、三重県内では、施策を活用できた漁業者は、一部にとどまりました。助成を受けるための様々な条件が盛り込まれていたことや、事務手続きが大変で、漁業者の実態に合っていなかったためで、漁業者からは、「影響を受ける、すべての漁業者が利用でき、手続きも簡素で使いやすいものに改善をしてほしい」という願いが強くあります。
 いま、また燃料価格が高騰を始める中で、関係者は、危機感をもって推移を見守っている状況です。
 また、お茶の生産農家からは、茶葉の乾燥などに必要な燃料にはもともと、燃油高騰対策の施策が適用されておらず、その適用を求める声があがっていました。
 生産費を保障する魚価、茶葉の卸価格が保障されていない現在、燃料費が高止まりから徐々に値上がりはじめていることは関係業者にとって危機的な事態を予想させるものです。したがって、今こそ、実効性ある援助制度の検討、制定をお願いいたします。

  1. 燃油高騰の影響を受ける、すべての農漁業者が利用しやすく、燃油高騰分の費用が十分に補填される燃油高騰対策になるよう、制度の改善と、その実施を行って頂くこと。
  2. お茶の生産農家の茶葉の乾燥などに使う燃料費も、燃油高騰対策の助成対象にして頂くこと。

農林水産省への要請文(地元産農水産物について)

 外国産に頼らず地場産の食材を使用することは、安全な食材使用にもつながり、また食育を推進する上でも、大変重要です。国は、食育推進基本計画の方針として、学校給食における地場産物を使用する割合を引き上げる目標を持って推進するとしているところですが、現状は食材費への地方自治体の補助などの努力によって、実行が図られているのが実際であり、国の助成制度を実施するよう、要望します。
 また今年度から始まる、水田利活用自給力向上事業における新規需要米の助成について、農家から、「制度が利用できない」との声が相次いでいます。新規需要米の作付けだけでなく、販路の確保が助成の要件になっているためです。販路確保を農家まかせにしていては、転作はすすみません。
 よって、以下の施策を強く求める次第です。

  1. 地元農産物、水産物を使った学校給食への助成制度を実施して頂くこと。
  2. 水田利活用自給力向上事業における新規需要米の助成について、販路の確保が条件となっているが、国が販路確保の責任をもち、その要件としないこと。
  3. 麦や大豆など、自給率を引き上げるために、主食米なみに所得が得られるよう、転作の助成額そのものを引き上げて頂くこと。
  4. お米の暴落を回避し、市場価格を安定させるため、市場にだぶついている30万トン以上のお米を適正な価格で緊急に買い入れて頂くこと。

農林水産省への要請文(林業について)

 三重県内の森林は、戦後植林した木が一番多く、若い木が少ない状態です。すでに伐採の時期にも関わらず、木材単価の低迷で伐採できず、植林もできない現状が広がっています。林業関係者から、森を循環させるために、木材需要を増やす施策の必要性が要望され、ひとつの施策として、公共施設の建設に地元木材の活用を積極的に推進することが期待されています。地元産の木材を使えば、気候風土に合う建築ができ、木材需要も高まり、関連産業への波及効果も大きいためです。
 また、三重県は森作り条例をつくり、間伐に取り組んでいますが、森林組合からは、「間伐は1ヘクタール15万円ほどでできるが、植林は獣害対策費もかかり、間伐の10倍の費用がかかるため、すすんでいない」現状が、率直に訴えられています。よって、以下について要望いたします。

  1. 公共施設の建設に地元木材を使った場合、国の補助制度を創設して頂くこと。
  2. 植林、間伐に対する助成の拡充をして頂くこと。とりわけ、植林に対する助成費用を拡充して頂くこと。

農林水産省への要請文(漁業について)

 消費不況により、魚価が大きく落ち込み、例年4、5千円する7キロのブリは2500円ほどに低迷しています。特に、イセエビやアワビなど、高級品ほど値下げ幅が大きく、漁業者の経営を圧迫しています。
 所得が安定していないため、後継者対策はすすまず、高齢化がすすみ、人口減少に拍車がかかっています。
 漁業者の痛切な願いは、再生産を保障する魚価安定対策の実施です。資源管理をしながら、魚価を安定させ、漁業者の所得を安定させることが、現在の漁業者の苦境を打開し、深刻な後継者難を解決する打開する最大の道です。三重県の漁業者は、個人の零細業者が多く、資金繰りが厳しい状況で、漁業共済の掛け金を支払う余裕がなく、加入率も全国より低い水準にあります。
 国におかれては、土木事業中心の、現在の漁業予算の使い方を転換し、魚価安定対策など、漁業者を直接支援する施策に予算を重点配分して、以下を実施するよう、要望いたします。

  1. 魚価安定対策を実施し、再生産を保障する魚価を実現すること。
  2. 漁業共済の国の補助率を引き上げて頂くこと。

農林水産省への要請文

 三重県大紀町の野原村元気づくり協議会は、農林水産省が平成20年度から開始した「地域力発掘支援モデル事業」のモデル地区として、国からの補助金を受けて地域活性化の活動をすすめてきました。地元の区の総会の承認を受け、区ぐるみで取り組まれており、また地域の資源を活用した取り組みとして行われています。
 この間、元気村では、区民のアイデアで復活した区民運動会や野菜収穫、注連縄作り教室、廃校を活用した書道教室や木工塾、調理室を町費で改修した特産物加工施設「野原工房」の開設など、着々と活動の幅を広げてきました。その結果、現在では、大紀町の人口を超える約13800人が参加するまでになっています。
 同事業が「地域力発掘」としているように、年間200万円の補助金を活用しての野原の取り組みは、マスコミの取材も相次ぎ、名古屋市や伊勢市をはじめ町外からも人を呼び込み、まちづくりとして発展をはじめています。「費用対効果」からみてもこれだけの事業を展開していることは画期的です。
 ところが、国は同事業を5ヵ年の事業としていたにもかかわらず、わずか2年で事業を打ち切ってしまいました。区あげて取り組まれている野原のまちづくりの事業をひとたび潰してしまえば、再び活動をおこすことの難しさは容易に想像できます。
 よって、下記の点を要望いたします。

  1. 農山漁村地域力発掘支援モデル事業の廃止を撤回し、事業を復活して頂くこと。三重県大紀町野原村元気づくり協議会の事業が継続できるよう、引き続き、年間の限度額200万円の補助を行って頂くこと。

Share (facebook)

このページの先頭にもどる