東海での活動
東海での活動 − 政府への要請、農林漁業・食の安全、災害、医療・介護・障害者・年金、三重県
【08.09.25】三重県の皆さんと政府要請
2008年9月25日、佐々木憲昭議員は、三重県の皆さんと政府要請を行いました。
佐々木議員のほか、瀬古ゆき子元衆議院議員、中野たけし衆院比例予定候補と加藤菰野町議が参加しました。
2008年7月31日、佐々木憲昭議員が、三重県鳥羽市を訪問した際、担当の定期船課の課長から、最近の燃料高で離島とのあいだの定期船のコストが高騰して経営難に陥っている実態を紹介され、財政支援をもとめられました。
離島では高齢化が進んでおり、とても負担に耐えられません。
定期航路維持のため、離島航路へのいっそうの補助金の増額をおこなうことを求めました。
国土交通省は、平成18年度、19年度の補正予算で離島航路の補助金を増やしたが、20年度の数字がでたら、さらに増額したい、また別枠で地域公共交通活性化事業のなかで措置したいと答えました。
リンク【東海での活動】三重県鳥羽市で各界の方々と懇談、意見交換
また、9月2〜3日の集中豪雨による三重県菰野町の被害に関連して、国土交通省と内閣府に要請しました。この集中豪雨によって三重県菰野町は、大きな被害に見舞われました。
土石流による河川被害、特に砂防堤防に土砂が堆積して2次災害が心配されますので、国土交通省にたいして、急ぎ、堆積した土砂の撤去を要望しました。
さらに、被災地の被害復旧見積額を国の災害復旧事業で満額支援するように要請しました。
内閣府に対しては、未曾有の豪雨によって、山小屋や観光養鱒場は壊滅的な被害を受けています。
秋の観光シーズンを迎えて、これらの山小屋や観光養鱒場は、湯の山温泉の観光になくてはならない施設です。
激甚災害法を弾力的に運用して支援するよう要請しました。
厚生労働省への要請文
平成20年6月1日施行の改正道路交通法では、これまで運転免許を取得できなかった一部の聴覚障害者が、ワイドミラーの使用と「聴覚障害者標識」の表示という条件付で普通免許の取得が可能となりました。
しかし、現時点で免許条件となっているワイドミラー装着に対する国の補助がありません。この点について、厚生労働省に行った問い合わせでは、ワイドミラーに対する直接的な補助制度はないが、地方自治体が実施する障害者施策の「日常生活用具の給付」の対象に含まれれば、補助対象になるとの回答が寄せられました。
今回の法改正では、ワイドミラー装着が行われていない場合、罰則が設けられています。なお、法改正を受け、三重県内でも自動車教習所に通い始めた方がいます。それだけに、こうした方が運転免許取得後、どこに居住していてもワイドミラーの装着への必要な補助が受けられるよう、以下の措置を講じるように要望します。
記
【回答】
「日常生活用具給付等事業」は、市町村がおこなう制度に国2分の1、都道府県4分の1、市町村4分の1(利用者負担は市町村の判断)の費用負担でおこなうもの。用具の要件として、
- 障害者等が安全で容易に使用できるもので実用性が認められているもの
- 障害者等の日常生活上の困難を改善し、自立を支援し、かつ、社会参加を促進するもの
- 用具の製作、改良又は開発に当たって障害に関する専門的な知識や技術を要するもので、日常生活品として一般に普及していないもの
となっており、3の点で一般的普及品扱いになって市町村が採用しにくいのではないか。障害者の場合は自動車取得についても税法上の優遇措置が認められており、自動車改造などの費用と比べてワイドミラーは費用負担も少なく負担にならないのではないか。
【出席者からの意見】
費用の問題以前に今回、障害者が装着しなければ罰則が設けられていることは、障害者が利用する用具では初めてのケースになる。障害者用に車の改造費用を引き上げることはあっても、「負担の公平」を理由に、ワイドミラーは低価格だから障害者が負担しても当然という立場は問題ではないか。政府が参考例として出している用具はFAXや紙おむつなど、3に該当しないものも含まれている。再検討してもらいたい。
【回答】
関係団体にも意見を聞くようにしたい。(三重県の聴覚障害者の団体にも意見を聞くようにしてほしい)
国土交通省への要請文(鳥羽市「定期航路」について)
三重県鳥羽市の定期航路は、桃取・答志・菅島・神島・坂手の5航路に市営定期船7隻(予備船1隻を含む)により運行しています。
この定期航路は、4島と本土を結ぶ唯一の交通機関であり、本土への通勤者はもとより中学校や高校への通学生の定期便として、また病院、介護サービス施設へ通う生活の足として、さらに生活物資や郵便物の輸送など、島民にとって必要不可欠で重要な生活航路となっています。
このような離島住民にとって一日たりとも欠かすことのできない状況下で、近年の原油価格の高騰は、定期航路の経営が成り立たない状況に追い込まれています。日本共産党が行った鳥羽市への聞き取りでも現在、人件費を削減するなどの経営改善を進めているものの、急激な原油価格の高騰で改善効果が打ち消されている状況にあるとのことです。
日常生活に欠かせない航路であることから、これ以上、離島住民の負担増となる運賃値上げを行うことは困難です。
よって、国としてこれらの実情を踏まえて下記の措置を講じられるよう求めます。
記
【回答】
現在、離島には300弱の航路があり、赤字でも都道府県として住民にとって重要な航路として推薦されている122航路については助成している。鳥羽市では、鳥羽〜神島間で、平成18年度の補助額は1176万2000円、平成19年度では、5220万5000円に引き上げている。平成20年度はまもなく決算書が出されてくるが、それを見て決定したい。平成19年度の倍ぐらいになるのではないか。
鳥羽市では高速船に切り替えるために、新しい船の建造を本年度と来年度に2隻分を計上した。地域公共交通活性化・再生事業として、船の高速化によるダイヤ改正、のりつぎ改善などの実証運行などの予算として1000万円弱の手当てをした。今後、実情に応じて対応したい。
農林水産省への要請文
原油高騰を受け政府が発表した漁業者への燃油高騰への直接補填は、5人以上のグループが燃油使用量を10%以上削減することに取り組んだ場合、昨年12月と比べて増加した燃料代の9割を国が負担するというものです。期間は原則1年で、最大でも延長は2年となっています。
日本共産党が行った三重県内の漁協からの聞き取りでは、補助要件となる「5人以上」に該当するところは、ほとんど皆無に近く、「政府の対策では、三重県内の漁師は救われず、対象にさえならない」というのが実情です。「使い勝手が悪く、すべての漁師が支援される制度にしてほしい」というのが率直な漁業者の声です。
三重県内で漁業者からこうした声が相次ぐ原因は、直接補填を受ける場合に、条件を設けていることにあります。
よって、国としてこれらの実情を踏まえて下記の措置を講じられるよう求めます。
記
【回答】
今回の援助は、この機会に今までの漁業構造を変えて、省エネに切り替えたものに援助することにした。例えば船の速力を落としたり、イカ釣りの照明を少なくしたりとかいうもので、新しく省エネ設備を作らなければ援助しないというものではない。又、手続きの煩雑さの問題では、極力やりやすいように書類も変え、事務方費用も事業費の2%を計上している。申請は全国で550億円がでてきている。三重県は5件で少ない。条件として5人以上が組みを組んだ場合というのがあるが条件がない場合は2人以上でも認めている。他の業種も高騰で苦しんでおり、漁業だけを援助するわけにはいかない。
【参加者の発言】
現場では省エネはできるだけやっている。それでもこの燃油の高騰でやっていけないという声だ。省エネ対策とは別に高騰対策として援助措置をしてほしい。
他の業種、とりわけ基幹産業である、農業、漁業、中小企業への緊急援助措置は当然だ。麻生首相が「財政出動」というなら、ここにこそ行うべき。のり加工業者では施設改善も必要だ。
省エネを5人で組んで船の速度を落とし、照明を暗くしても全体がそうならないと、燃油の補助があっても売り上げは落ちるのではないか。その場合の保証はあるのか、現場では複雑な書類を書いても実質高騰分がカバーできない不信感がある。事業費の2%ではなく、軌道にのせるための人件費に計上するべきだ。
【回答】
実情をつかんで検討したい。
国土交通省への要請文(菰野町災害について)
9月2〜3日の集中豪雨による菰野町内被害に関する要請
- 土石流による河川被害、特に砂防堤防に土砂が堆積して2次災害が心配されます。急ぎ、堆積した土砂の撤去を願いたい。
- 災害被災地の被害復旧見積額を国の災害復旧事業で満額支援してほしい。
【回答】
基本的には県の事業であり、現在、国庫補助申請の準備をしていると聞いている。書類が上がれば審査して補助額を算定する。10月中に補助額は決まると思う。国庫補助法によって被災した施設の補助は国が3分の2を負担、残りの3分の1について、起債すれば95%は特別交付税措置がとられるので県負担は1.7%程度ですむ。砂防工事も上の方でやるか、下の集落に影響ない程度にするかは県の考えにもよるが、観光地として重要な箇所であることを踏まえ配慮していきたい。
内閣府への要請文(菰野町災害について)
9月2〜3日の集中豪雨による菰野町内被害に関する要請
- 未曾有の豪雨により、山小屋や観光養鱒場などが壊滅的な被害を受けています。秋の観光シーズンを迎えて、これらの山小屋や観光養鱒場は、湯の山温泉の観光になくてはならない施設です。激甚災害法を弾力的に運用して、支援していただきたい。
【回答】
公共土木、農業、中小企業については、それぞれの菰野町の収益で10%以上の被害が出た場合は、激甚災害として指定される。基準を上回れば対応したい。基準以下でも採用された例があるか、つかんでいない。観光施設として、復活とあわせて新しくどう再生させるかは、町のまちづくり計画ともかかわる。復興と再生についての制度もあるのではないかと思うが内閣府ではわからない。