東海での活動
【00.04.18】大蔵省の静岡財務事務所、労組の弱体化狙い介入、委員会で追及
大蔵省の東海財務局静岡財務事務所が、労働組合幹部の人事異動などで、組合を弱体化させる不当な干渉を行っていたことを、2000年4月18日の大蔵委員会で佐々木憲昭議員が追及しました。当局が、執ように労組の組織内情報を収集していた実態も明らかにしました。
佐々木議員が入手したのは静岡財務事務所の総務課が作成した「管内所長会議所長携行資料」という内部資料。全財務労働組合の「平成11年度静岡支部執行部体制について」として、第1案から第3案までをあげ、当局言いなりの「良識派」が何人占めるかの可能性を検討していました。
その中には、組合幹部の名前をイニシャルで明記して「3名のうち1名を11年度に転勤させることにより…良識派が書記長に」「2役の対抗馬を人事異動で静岡へ転勤させる」など露骨な介入を「総務課、人事課の協力」で行うと記されています。
その際、幹部3人のうち特定の人物を「身上申告書『一身上の事情』欄に特に記述のないMが無難である」などと当局しか知りえない事実も記入されていました。
別の資料には、「将来の組合役員候補者を育成するべく有能な若手職員を複数執行委員に参加させている」とか、職場集会などで組合幹部の発言に「牽制(けんせい)と批判を行い」などという方針を明記。「読後破棄」とされた文書では、組合情報の収集を指示しています。
林正和大蔵省官房長は「(本省の)地方課で作成したもので私的文書だ」などと支離滅裂な答弁に終始し、佐々木議員は「資料は全部本物だ。これは大蔵当局による、健全で正当な組合運動への不当な干渉・介入を示すもので重大問題だ。実態を調査し、委員会に報告、不当な干渉をやめるよう求める」と厳しく追及しました。
林官房長は「(初めて見るものなので)だれが作ったのか承知していない。調査して、結果を踏まえて対応したい」と答えました。