憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【12.02.15】「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページ 連載コラム『国民の願い胸に』赤旗
国会の論戦も、予算委員会を中心に激しさを増しています。
日本共産党の志位和夫委員長が質問に立ち、野田総理を厳しく追いつめました。
野田内閣が、消費税を増税しても社会保障の改善にはまったく役に立たないことが、明らかになったのです。
これまで政府は、消費税増税分の5%は「社会保障の充実に1%、安定に4%使う」などと説明してきました。しかし、「安定」というのは赤字の穴埋めなどに使われる部分で、国民に戻ってくるものではありません。
では「充実」とされる1%分つまり2.7兆円は、どうでしょうか。それが仮に「充実」のために使われたとしても、「年金削減」や「子ども手当減額」、「医療と介護の自己負担増」など計2.7兆円で帳消しになってしまいます。そのうえ、年金の支給開始年齢が68〜70歳に引き上げられれば、さらに6兆〜10兆円の削減になるのです。これでは、「充実」分をはるかに上回る「負担増と削減」となります。
国民は、消費税の大増税が押しつけられたうえに、社会保障全体の水準を切り下げられるのです。これでは“踏んだり蹴ったり”ではありませんか。こんなやり方を、野田総理が「不退転の決意」などと言って、ゴリ押ししようとしているのですから、絶対に許せるものではありません。
2012年2月15日記