憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【11.06.08】「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページ 連載コラム『国民の願い胸に』赤旗
政治の世界は、一寸先はヤミと言われますが、ほんとうに何が起こるか分かりません。
先日、自民党と公明党は、被災者の支援と復興に全力を尽くすべきこの時期に、突如、内閣不信任案を出しました。タイミングがよくないことは明らかです。
野党党首会談の場で、日本共産党の志位委員長は、自民党総裁の谷垣氏に、こう言いました。――「可決された場合、どういう対応を考えているのか。政権構想を具体的に示してほしい」と。
ところが谷垣氏は「確固たる展望をもっているわけではない」と答えたのです。そのため、志位委員長は「先の展望を示せないままでの不信任案の提起というのは、党略的で無責任という批判は免れない」とのべ、その後、決議案に棄権することを表明しました。
その不信任決議案は、午後の衆院本会議で大差で否決されました。ところが、その直後から、ふたたび、政府・民主党の“内紛”が激化しはじめたのです。
菅総理大臣は、「原発事故の収束もまだ途中だ。新しい社会づくりに一定のメドがついた段階で若い世代に責任を移すという意味で申し上げた」と述べ先送り。鳩山氏は、「ペテン師まがい」だと強く反発しました。
だいたい「うそつき」「詐欺師」「ひきょう」……こんな言葉が飛び交うこと自体、尋常なことではありません。
――被災地をほったらかして何をやっているのか、いい加減にせよ!というのが、多くの国民の共通の気持ちではないでしょうか。
2011年6月8日記