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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【08.08.28】派遣労働で労災が急増 99年自由化前に戻せ名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2008年8月28日


製造業の単価切り下げ 下請けがかぶるしわ寄せ
 厚生労働省の調査によると、2007年に労災被害にあった派遣労働者の数は5885人となりました。これは、派遣元企業からの報告を集計したもので、製造業への派遣が解禁された04年(667人)と比べ約9倍にのぼっています。
 1999年の派遣業務の原則自由化、04年の製造業への派遣解禁が、原因です。労災は製造業での発生が7割を占め、そのうち経験年数1年未満のケースが6割以上を占めており、専門業務ではほとんどみられないからです。
 日雇い派遣などのような短期派遣では、労働者が日々変わりますから、「行ってみなければ仕事の内容が分からない」のが現状です。
 そのため、派遣を活用する企業が、派遣労働者にたいして十分な安全教育と安全対策を施さないまま、危険な業務に従事させている実態が浮き彫りになっています。
 派遣労働を原則自由化した99年の前に戻すのが、根本的な対策です。
 さらに重大なのは、トヨタ自動車による下請単価切り下げ圧力が、非正規雇用・外国人労働者を増やしていることです。
 トヨタ自動車は、今年の3月期決算でも過去最高の2兆円を超える営業利益を上げています。しかし、そのウラには、二次、三次の下請企業に対する異常な単価引き下げの押しつけがあります。
 私は、2年前(06年)9月に、トヨタ自動車党産業・雇用実態調査団の団長として、トヨタ自動車とその関連企業の生産現場における雇用実態などの調査をしたことがあります。
 トヨタは、2000年から3年で30%のコスト削減、さらに03年から3年で30%の削減、06年からはさらに15%の削減を「原価低減運動」(ゲンテイ)と称してすすめてきました。それを、主として下請単価の引き下げで実現してきたのです。
 そのため、下請企業は、単価、数量、納期に至るまで親企業に厳しく管理され、事実上「モノが言えない」状況に追い込まれています。
 トヨタ本体では、非正規雇用は2割を占めていますが、下請企業は、4割から5割が非正規雇用です。
 単価が切り下げられるたびに、下請企業は元請けから孫請け、さらに三次、四次の下請へと低単価が押しつけられていき、そのことによって、コスト削減を迫られた下請企業が、派遣など非正規雇用と外国人労働者の雇用を増やさざるを得ないという事態を招いているのです。
 トヨタ自動車の2兆円の利益は、このような重層的・系統的な下請収奪の結果です。この構造を根本的に切りかえない限り、下請企業の営業を守ることも、派遣労働者の権利を守ることもできません。
 そのカギとなるのは、派遣労働を原則自由化した99年の前に労働法制を戻すことです。

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