憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【08.08.03】大企業と同じ発想民報
「愛知民報」『ともに歩む』
2008年8月3日
原油や食料の価格高騰の直撃を受けている漁業者をはじめ、中小業者や農業者への直接的な補てんが緊急に求められています。
ところが、内閣府に設置された経済財政諮問会議で、民間議員の伊藤隆敏東京大学大学院教授が原油や食料の価格高騰について「全員が少しづつ痛みを分かち合わなければならない」と述べたことが報道されました。
さらにこの立場から伊藤氏は価格高騰を「受け入れなければならない」と主張し、価格高騰を日本の省エネ技術が生かせる「勝機」だという考えを示しました。
同じく民間議員のひとりの八代尚宏国際基督教大学教授も「非効率的な中小企業をそのまま温存するという形には決して資金を使うべきではない」と述べ、漁業者をはじめ、中小業者や農業者への直接的な補てんを否定しました。
これは、漁業、農業、中小企業などはコスト高で、つぶれても当然という発想です。
大企業は、たっぷりと減税の恩恵を受け、コストを転嫁できる経済力を持ち、ばく大な儲けをあげています。
民間議員の発言は、自分への痛みは避けながら、弱いものに「痛みを分かち合え」と説教する大企業の発想とまったく同じです。