憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【08.04.24】与野党話し合い「協議会」始まる スタンス差異で激突 道路法案「再議決」まで1週間名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2008年4月24日
国会は、道路財源等の法案の「再議決」をめぐって次第に緊迫の度を増しつつありますが、いまは“嵐の前の静けさ”とも言える状態です。与野党とも「話し合い」の姿勢を示しているからです。
先週末には、道路特定財源制度の見直しに関する「道路政策・道路特定財源の一般財源化等にかかわる協議会」の初会合を国会内で開き、23日から道路特定財源の一般財源化について具体的な議論に入ります。
しかし、内容のうえでは、与野党間に大きな隔たりがあり、協議に入るまでも紆余曲折がありました。政府・与党が決めた「道路関連法案等の取り扱い」という文書には、「平成20(2008)年度歳入法案等を1日も早く成立させる。それを前提として……」と書いてありました。
政府・与党は、暫定税率を10年間続ける法案と、その税収を10年間にわたって道路整備にあてる法案の2つの法案は、撤回も修正もせずそのまま成立させるというわけです。町村官房長官は、「これが協議の前提だ」という主旨の記者会見をおこないました。これでは、とても容認できるものではありません。
ただ民主党は、「協議は白紙で始めればいい」と述べ、協議会の設置に同意しました。日本共産党は、話し合いや協議は必要だが、このやり方には同意できないと述べました。
第1に、福田総理が10年間も道路特定財源と暫定税率を続ける法案の再議決を行うというもとでの協議会設置は認められない。第2に、総理の提案は、政府・与党として2009年度から道路特定財源を一般財源化するというものだが、今政府が国会に提出している法案と根本的に矛盾している。この問題こそ協議の対象にすべきだ。第3に、提案された協議会は税制抜本改革をからめており、消費税増税論議につなげようとすることは問題だ――と、この3点を主張しました。
わたしたちは協議会の設置に反対ですが、設置された以上は出席して堂々と発言するという対応をしています。
協議会では、野党側が「揮発油税等の暫定税率をこのまま廃止する」「道路特定財源の一般財源化は08年度から行うべきだ」と主張しました。話し合いの冒頭から、基本的な姿勢の違いが明らかとなっています。
政府・自民党・公明党は、あくまでも4月末になったら衆議院で「再議決」するとしています。あまりにも横暴です。しかしわたしたちは、何が起きてももきちんと対応できるようにしておかなければなりません。