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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【08.04.10】来春一般財源化10年間維持法案 矛盾深める政府与党 「暫定税率」の混迷名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2008年4月10日


 1日からガソリン税などの暫定税率がなくなり、道路整備財源特例法も期限切れになりました。その結果、私たちが主張していた「暫定税率の廃止」と「一般財源化」が実現しました。
 ガソリンが下がったうえ、一般財源化によってその税収の使途を、道路に限ることなく教育や福祉にも使えるようになりました。少なくとも仕組みのうえでは、そうなったのです。このような一般財源化は、国民の6〜7割が賛成しています。これで、いいではありませんか。せっかく下がったガソリン税を増税して価格を無理に引き上げたり、税収を道路に限定するようなことは、やってはなりません。
 ところが自民党や公明党は、もとの政府案を「再議決」して道路特定財源をむりやり復活させるというのです。29日以降、衆議院の与党3分の2の多数の力で「暫定税率を10年間続ける法案」を再議決する、さらに5月12日以降になると「10年道路特定財源維持法案」とを再議決する、というのです。しかし、そんなことをすれば、逆に混乱を起こすことになるのではありませんか。
 それは、福田総理の「来年4月からの一般財源化」という言明とも絶対的に矛盾するものです。福田総理は、3月27日の記者会見で、「道路特定財源を2009年度から一般財源化する」といいました。そういいながら、いま国会に出して再議決しようとしている法律は、これから先10年間、道路特定財源を続けるという法律なのです。
 「来年度から一般財源化」というなら、特定財源を10年間延長する法案など、何の道理もありません。撤回するのがスジでしょう。
 道路特定財源という制度がなくなれば、道路建設を加速する暫定税率を維持する根拠もまたなくなります。ですから、今年秋の税制改革では、そのまま廃止するのがスジではないしょうか。
 いま大事なことは、国民的な世論を引き続き広げ、このような道理のない特定財源復活の「再議決」をさせない状況をつくっていくことです。
 さらに注意しなければならないのは、福田総理が、「暫定税率分」については、今年秋の税制「抜本改革」で検討すると言ったことです。
 何の検討もなしに「環境対策」という名目で、暫定税率分をそのまま続けることも道理がありませんし、暫定税率をなくす代わりに「消費税を増税する」などというのは絶対に認められるものではありません。
 財源が必要だというなら、減税しすぎている法人税をもとに戻し、空前の利益を上げている大手企業に応分の負担をしてもらうべきでしょう。
 小泉内閣以来の国民負担は、12兆円を超えています。それは、1人当たり10万円に相当します。4月からは、高齢者医療の負担が増えて悲鳴が上がっています。これ以上、庶民に負担を押しつけてはなりません。

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