憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【07.10.11】害あって利なし郵政民営化 根本的見直しを 全国一律サービス義務化必須名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2007年10月11日
10月1日からスタートした郵政の分割・民営化で、たいへんな事態が引き起こされています。福田総理は、所信表明演説で「利用者の方に不便をおかけしないよう着実に推進する」とのべていますが、とんでもありません。
たとえば、全国で簡易郵便局の閉鎖が相次いでいます。4299局(2005年3月末)あった簡易郵便局のうち「一時閉鎖」されたのは、417局にのぼっています。一時閉鎖にとどまらず、廃止となるケースも増加傾向にあり、廃止は今年に入ってから90局を数えます。
サービス低下に直面た利用者から不安の声があがり、全国各地で「郵便局を守れ」「サービスの後退を許さない」と、地域住民の運動が起こっています。
また同日からは各種手数料が大幅に値上げになりました。印紙税負担分を利用者に転嫁したからです。1万円以下の振込手数料(窓口払い込み)は100円だったのに、10月からは120円になりました。定額小為替の発行手数料は、10円から100円へ10倍の値上げになっています。
ATM(現金自動預払機)も次々撤去されています。私たちは、「郵政民営化は国民にとって百害あって一利なし」と主張してきました。金融サービスは、全国の郵便局であまねく公平に提供されなければなりません。
そのため、金融のユニバーサル(全国一律)サービスを義務付けるなど、郵政民営化の根本的な見直しをおこなうべきです。
郵政民営化法や附帯決議では、「サービスの現行水準の維持」や、簡易局は重要なネットワークであると指摘しています。それなら、金融サービスを全国の郵便局であまねく公平に提供するため、金融のユニバーサル(全国一律)サービスを義務付けるなど、郵政民営化の根本的な見直しが必要です。