憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【07.09.13】「政治とカネ」問題底なし内閣 政権崩壊の今こそ責任追及を名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2007年9月13日
安倍内閣・自民党の「政治とカネ」の問題は“底なし”だった。わずか1週間で遠藤武彦農水大臣が辞め、坂本由紀子外務政務官も辞める。さらに、次から次と報告書を訂正する。……ほんとうに、呆れてものが言えません!
報告書訂正は、閣僚だけとっても、額賀財務大臣、若林農水大臣、鴨下環境大臣、高村外務大臣、岸田沖縄北方対策大臣、上川少子化対策大臣……。民間の2人を除き15人の閣僚のうち6人が、なんらかの修正をおこなっているのです。「身体検査」をしたというのに、これはいったいどういうことでしょうか。
安倍総理は、9月10日の所信表明演説で「透明性を高めていく」と言いましたが、反省も謝罪もありませんでした。
自民党幹部も同じです。二階派の政治団体と、川崎二郎元厚生労働大臣の資金管理団体が、パーティー券収入を記載していませんでした。丹羽元厚生大臣の自民党支部も、政治活動費51万円を二重計上していたことがわかりました。玉沢徳一郎元農水大臣にいたっては、なんと5重計上が発覚して自民党を辞めましたが、自民党を辞めてすむ問題ではありません。
特に、遠藤前農水大臣は、組合長を務めていた農業共済組合が国から補助金を不正受給していたのですから、問題は深刻です。
ところが与謝野馨官房長官は、「この件は政治とカネとは直接関係はない。一組合と県、国との話だ」と言いました。
しかし遠藤氏は、自らが組合長理事を務める山形県の「置賜農業共済組合」が、農業共済の掛け金について農家を勝手に加入者にして水増しし、1999年に国から約115万円を不正に受給していました。国と県をだまして公金を不正に受けとっていたのです。
遠藤氏はそのことを知りながら、組合のトップを長年にわたって務め、年に200万円も給料を受け取っていたのです。これは、「政治とカネ」そのものではありませんか。そんな人が、所轄する農水省の大臣となることが許されるのか、と問われたのです。
いま、“政治とカネ”をめぐる安倍内閣の責任が、根本的に問われているのです。