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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【07.03.29】被害4兆円!? 関税撤廃は国内産業崩壊させるだけ名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2007年3月29日


 先日の財務金融委員会で、関税定率法の一部改正案について質問しました。
 もともと、日本の関税は、国内産業を守る国境措置として重要な役割を果たしてきました。この点については、財務大臣も認めました。
 農水省が、先月開かれた経済財政諮問会議に提出した「国境措置を撤廃した場合の国内農業への影響」という試算があります。それによると、安価な外国の農産物が大量に国内に流入し、国内農産物は市場を失って壊滅的な打撃を受けると書いています。
 その被害額は、約3兆6000億円にものぼります。これでも、その影響額は小さめに出ていることを、山本農水副大臣が認めました。
 今回、提案されている関税定率法改正案によると、後発開発途上国(LDC)への特恵関税制度の「改正」によって、農産物1000品目について新たに無税務枠措置を拡大するものとなっています。そのなかには、高関税で保護してきた農産品があります。典型的なのが、こんにゃく芋です。
 こんにゃく芋の国内価格は、圓△燭1845円ですが、輸入価格は349円で、5倍の開きがあります。統計をさかのぼると、1983年には18倍の価格差がありました。――そのため、1700%もの高関税率が必要だったのです。農水省の先の試算では、こんにゃく芋の国境措置を撤廃すると、生産が90%も減少することになり、加工業では100%減少することになります。これは、産業として、まさに完全に崩壊することです。
 私は、尾身財務大臣に、日本のこんにゃく芋の産地は、どこがいちばん多いかとききました。尾身大臣は、「わが群馬県であります。特に、私の地元です」と答えました。大臣の地元なのです。農水省の資料によれば、国内こんにゃく芋の生産量の9割(精粉換算)が群馬県産です。
 しかも、群馬県には66の市町村がありますが、そのなかで、こんにゃく芋の産出額が、農業産出額の1位から3位を占めている市町村は22、つまり3分の1に及ぶのです。
 そのため、輸入自由化に危機感を持ち、反対運動を展開しています。輸入が増加すれば、価格が低下し生産農家や加工業者に深刻な打撃を与えます。
 たとえば、JA群馬中央会の奥木会長は、「安い農産物が入ってくると、生産コストの高い国産品は太刀打ちできない。条件格差解消のため国際的に認められているのが関税措置であり、その大幅な引き下げは生産者に壊滅的な打撃を与えかねない」と、危機感を表明しています。
 農水省の資料でも、「巨費を投じて所得補償をしても、外国産農産物の輸入増加を止められず、国内農業等の縮小は避けられない」「努力だけでは埋めがたい生産性格差が存在」すると言っています。
 これまで生産農家と加工業者は、必死に努力してきた。コストを徹底的に削減し、ギリギリのところで借金をして頑張ってきたが、それが成り立たなくなるのです。
 国内の産地を完全に崩壊させるようなやり方は、絶対に認めるわけにいきません。

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