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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【06.12.21】庶民無視財界ひも付き減税 どこまでとぼける自民税調名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2006年12月21日


 先日、NHK「日曜討論」に出演し、各党の税制担当者と議論しました。
 私は、自民党と公明党が決めた2007年度税制「改正」大綱にたいし、「国民の思いと逆行している。大企業・大資産家にこそ応分の負担を求めるべきだ」と強調しました。
 なぜなら、自民・公明の2007年度税制「改正」大綱では、「経済活性化」「国際競争力強化」を口実に、大企業ほど減税の恩恵を受ける減価償却制度の「見直し」や、大金持ちを優遇する証券優遇税制の期限延長を盛り込んでいるからです。
 私は「大企業・大資産家へは減税する一方で、庶民には、定率減税を全廃で1兆7000億円もの増税が強いられる。この状況は異常だ」と指摘しました。
 自民党の税制調査会長は、税制「改正」が企業減税中心という指摘にたいし、「企業減税そのものを目的にした項目はない」などといい逃れようとしました。
 私は、「減価償却減税の6割は大企業向けであり、証券優遇税制では3.8%の富裕層に減税の6割以上が集中する事実をしめして、大企業・大資産家優遇は明らかだとのべました。
 しかもそのウラには、日本経団連の2007年度税制「改正」に関する提言があります。そこでは、法人実効税率引き下げや減価償却制度の「拡充」などを求め、政治献金までおこなっていたのです。私は、このことも紹介し「財界ひも付きだ」と批判しました。
 公明党は、「企業が国際競争力にさらされているなかで、(法人実効税率に)配慮するのは当然だ」とのべ、財界の方針を弁護する姿勢を示しました。
 私は、家計への減税や社会保障の充実によって個人消費を伸ばしてこそ「日本経済がよくなっていく」と強調し、生計費非課税、応能負担の原則に沿った税制こそ必要だとのべました。
 この番組では、自民党の税調会長が、司会者から消費税増税の「法案を出すタイミングは2008年の通常国会あたりか」と聞かれて、「早くてもそうだ」と答え、消費税増税法案を再来年、2008年の通常国会に提出することを示唆しました。
 公明党の税調会長は、「(基礎年金の国庫負担割合を)2ぶんの1に引き上げるためにはかなりの財源不足がある」とのべ、「消費税を含む税体系の議論をしなければいけない」とのべ、消費税増税の姿勢を明らかにしました。
 もともと、自民党・公明党の税制「改正」大綱では、07年秋以降、早期に、本格的かつ具体的議論をおこない、「07年度を目途に、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく、取り組んでいく」としています。
 これらの動きは、どこからみても、大企業・大資産家には減税、庶民には大増税という財界の戦略に沿ったものです。この逆立ちした庶民無視の政治の姿勢こそ、正さなければなりません。

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