憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【06.10.12】世界のルールを完全無視 北朝鮮の核実験許すまじ名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2006年10月12日
北朝鮮が核実験を強行したことは、いかなる理由をあげても決して正当化できるものではありません。
この原稿を書いている時点では、核実験がおこなわれたかどうかについて確認作業がおこなわれている最中です。それにしても、北朝鮮が「実行した」と声明を出していることはこれまでにない事態であり、実際に核実験をおこなったとすれば極めて重大なことです。
日本共産党の志位和夫委員長も、北朝鮮の核実験声明の直後に「談話」を発表し、これは国連安保理決議・安保理議長声明などが、世界とアジアの平和と安定への脅威として一致して反対した国際社会の意思を無視したものだと批判しました。
また、6カ国協議や日朝平壌宣言などの国際取り決めを蹂躙する暴挙であり、わが党はこれにきびしく抗議すると述べています。
そのうえで、北朝鮮政府にたいし核兵器および核兵器開発計画を放棄すること、即時・無条件で6カ国協議に復帰することを強くもとめ、国際社会がこの事態にさいして一致協力して対応し、問題の平和的・外交的解決という立場を堅持してのぞむことが大切だと主張しました。
これに先立って、10月6日にひらかれた国連安全保障理事会では、公式協議で、北朝鮮外務省の「核実験予告」声明に対して「平和への脅威」だとして実験しないよう求めました。また、実験を実施するなら、安保理が「国連憲章にもとづく責務に従って行動する」と警告した議長声明を全会一致で採択していました。
その声明は、核実験を実施すれば「国際社会から一致した非難を引き起こす」と強調し、自国の安全保障上の問題について「政治的・外交的努力を通じて平和的・包括的な解決を促進する」よう要求しています。また、6カ国協議に「無条件で、すみやかに復帰する」とともに、北朝鮮の核計画放棄などを確認した昨年9月の6カ国協議の共同声明を実行するよう求めていました。
それだけに今回の核実験が、国際社会の厳しい批判を招くことになるのは確実です。
安倍首相の中国・韓国両国との首脳会談でも、核実験は許さないという強いメッセージを出し、日中共同プレス発表では「6者会合プロセスを推進し、対話と協議を通じて、朝鮮半島の非核化の実現、北東アジア地域の平和と安定の維持のため、協力してともに力を尽くす」としています。これは、当然のことだと思います。
10月10日には、衆議院の本会議が開かれ、全会一致で「北朝鮮の核実験に抗議し、全ての核兵器及び核計画の放棄を求める決議」が採択されました。今後、国際社会が結束して平和的な解決をめざすべきです。そのために、日本は努力すべきです。