憲昭からの発信
筆者からひと言 「日米関係と財界の変貌」
『経済』2006年7月号
私の論文(「財界の変貌と日米経済――実証的に言えること」『経済』2006年4月号)に対して、たくさんの方々から感想を寄せていただき、まことにありがとうございました。
この論文で私が試みたのは、政治的・政策的な主張ではなく、具体的データに基づいて実証的に「財界の変貌」を示すことでした。そのさい、最大の影響力を持つ「日本経団連」をとりあげ、役員(会長・副会長)を構成している巨大企業がどのような変貌をとげてきたかを、35年間にわたる「有価証券報告書」等のデータを分析することによって明らかにするよう努めました。ひと言でいうなら“数字にモノを言わせる”という手法です。
その膨大な集計作業をおこなったのは、佐々木憲昭衆議院議員事務所のスタッフでした。税理士の方から「各種の統計などを駆使して、70年代から21世紀初頭にかけての日本の財界の変貌の経緯を具体的に暴露した優れた論文だと深い感銘を受け」「事務所の皆さんに、心からの賛辞をおくりたいと思います」という感想をいただきました。数字をあつかう仕事で苦労されている方らしい感想で、たいへん嬉しく思いました。
この論文は、昨年秋から国会の仲間と一緒に研究会を重ねるなかで、構想を練り上げてきたものです。いま、それをベースに『日本の財界はどう変わったか』という本を執筆・編集中です。出版されるのは、秋になるかも知れません。