アドレス(URL)を変更していますのでブックマークされている方は変更してください。
<< ホームへ戻る

憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【06.04.27】政府系金融機関の統廃合は中小企業の期待に逆行する名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2006年4月27日


 先日、中小企業・業者を支援する金融と税制で質問しました。
 まず、衆議院行政改革特別委員会で、政府系金融機関の統廃合について「統廃合は中小業者の期待に逆行する」と質問しました。
 提案されている「行革推進」法案は、中小企業向け金融のうち商工組合中央金庫を民営化し、国民生活金融公庫と中小企業金融公庫は、他の金融機関と統合するものです。
 中小企業は、この4年間で12%も減少しています。私は、中小企業支援はいっそう重要になっており、融資を受ける中小企業の要望に耳を傾けることが大事ではないかとききました。小泉首相は、「事業をしている人の意見を聞き、その環境を整えることが必要だ」と答弁しました。
 この10年間で民間銀行が中小企業への貸し出しを90兆円も減らす一方、中小企業向けの3つの政府系金融機関が下支えをしてきました。しかし、法案は統合した政府系金融機関が、融資を「縮小」することを盛り込んでいます。
 私は、民間銀行が融資しない中小企業にたいして「3つの政府系金融機関がそれぞれ特色ある融資をしてきたが、その機能が発揮されるのか」とききました。中馬行革担当大臣は、「おっしゃるとおり、発揮される」と答弁しました。中小企業向け融資額についても、中馬大臣は「政府に頼らざるをえない方々の融資はしっかりやっていく」「場合によっては増やすこともある」と述べました。
 私は、政府系金融機関の統廃合の背景には、「民業圧迫だ」などとのべている大手銀行の意向があることを指摘しました。大手銀行は、自分たちがもうけをあげるために、政府系金融機関などいらないと勝手なことを言っているのです。
 私は、中小企業が減っているいまこそ、国をあげて中小企業への支援策が必要だと強調しました。
 もう一つは、財務金融委員会での質問です。
 消費税の免税点を年間売上げ3000万円から1000万円に引き下げられたことで被害を受ける中小企業・業者の問題をとりあげました。新たな消費税納税者になる個人事業者は、122万件にのぼります。その消費税の確定申告は、3月末に締め切られました。
 竹本財務副大臣は、推定で05年度の申告申込者のうち1割の約16万件が申告していないことを明らかにしました。私は、直接、中小企業・業者から聞いた悲痛な声を紹介しました。
 谷垣財務大臣は、「課税業者も増えたので、これから実態を把握することが必要だが、消費税は転嫁するのが原則」とのべて、まともに答えませんでした。私は、「分納できなければサラ金に借りるしかない」という業者の声を紹介しながら、分納や延納など「親切な対応」を求めました。
 これに対して、谷垣財務大臣は「納税者と相談しながら、分割納付を含め、実情に即した対応をしていく」と答えました。私は、「このような事態を招いた原因は、『改悪消費税』にある。それを放置して、消費税率を引き上げるなど、絶対にやってはならない」と厳しく指摘しました。

Share (facebook)

このページの先頭にもどる